第100回中国交易会が15日夜、南部の都市広州で開かれました。中国の温家宝首相は、交易会の開幕式で挨拶し、「広州交易会は、中国の貿易発展を促すことで重要な役割を果たし、中国の対外開放のシンボルである」と述べました。今後、中国は、対外開放政策の実施を継続し、世界各国との交流と協力を進めていきます。
中国交易会は、1957年に発足し、毎年の春と秋に2回行われています。中国で最も歴史が長く、規模が大きな国際的貿易商談会です。毎回も中国南部の都市広州で行われることから、広州交易会とも言います。この商談会は、中国の貿易の発展と対外開放を推し進める面で重要な役割を果たしてきました。
今回の交易会に参加したイランのビジネスマン・シャフレスタニさんは、広州交易会は、外国にビジネスのチャンスを多く与えてくれたと述べ、また、次のように語っています。
「広州交易会が、100回目を迎えたことにびっくりしました。1957年に設立した当時、まだ小さな貿易展示会だったと聞いておりますが、いまは、これほど大きな商談会になるとは思いませんでした。中国交易会は、中国自身だけではなく、外国の関係業者にもよいチャンスとなると思います。」
第100回中国交易会の開幕式で、中国の温家宝首相は、「中国は、今後、広州交易会を開催し、対外開放政策を実施していく」と述べました。温首相は、また、「中国は、今後、対外開放政策を断固として実施し、世界貿易機関の規則にしたがって、市場の開放を進め、多国間貿易体制の構築に積極的に参加する。また、双方向の投資を奨励し、外資利用の効率を高め、先端技術と管理の経験を導入する。そして、外国関連経済法律や法規の整備と、知的所有権の保護、各企業や個人の合法的権益の保護に力を入れる。さらに、各分野にわたって各国と交流と協力を行い、各国との互恵共栄を築いていく」とのように述べました。
温家宝首相はさらに、輸出入貿易の均衡を保ち、対外開放政策を新たに推し進めるため、中国政府は、第101回から、交易会の名前を「中国輸出入商談会」に変えることを決めたと発表しました。
これについて、中国通用技術グループの張文元社長は、こう述べています。
「変えたのは、文字だけですが、歴史的な転換だと思います。昔は、外貨の備蓄が足りないため、輸出を奨励していましたが、現在、経済の発展にあわせて、輸出と輸入を両立させる必要があるようになりました。また、これは、貿易摩擦問題の緩和や解決にもよい政策だと思います。」
専門家は、中国交易会という名を「中国輸出入商談会」に変えたのは、中国が、互恵共栄の開放政策と調和の取れた輸出入の実現に向け、打ち出した重要な政策だとみています。また、輸出の拡大における役割を果たし、国際的なブランドを含む多くの外国企業を誘致することになるだろうとしています。
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