中国外匯(外国為替)取引センターがこのほど発表した中国人民銀行(中央銀行)からのデータによると、人民元の対米ドル平均レートが19日、7.94元の大台を突破し、1ドル=7.9342元を記録した。前営業日から0.0089元上昇したことになる。
これで昨年7月21日の為替制度改革スタート以来の人民元上昇幅は2.2%を超えたことになる。
同センターの発表によると、19日のインターバンク外国為替市場における主要通貨に対する人民元の平均レートは、1ドル=7.9342元、1ユーロ=10.0867元、100日本円=6.7245元、1香港ドル=1.01919元、1英ポンド=14.9223元だった。
今月5日に対ドル平均レートが1ドル=7.9425元の新記録を更新して以来、人民元相場は段階的に反発し、軟調に入っていた。
市場アナリストの分析によると、このところ、国際社会が人民元切り上げ圧力を継続的に強化していることが急激な上昇につながった。とりわけ今月16日にシンガポールで行われた先進7カ国(G7)財務省・中央銀行総裁会議では、参加国が中国に人民元相場の管理制度の緩和を再三呼びかけ、共同声明にも多額の経常収支黒字(貿易黒字)を有する新興国市場エコノミー、特に中国がより柔軟な相場システムを採用することが望ましいと記された。これを受け相場は大きく上昇、今回の7.94ドル突破を見た。ただし、これは人民レートが今後も持続的かつ急速に上昇することを意味するものではない。
実際には、中央銀行の周小川行長(総裁)がさまざまな場面で繰り返し述べているように、今後は市場パワーが人民元レート決定においてより大きな働きをするものと予想される。中国はレートの変動幅の拡大を検討しており、レートの柔軟性を引き続き強化していく意向だ。(人民網日本語版より)
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