日本の最高裁判所は23日、小泉首相の靖国参拝は原告らに損害賠償となりうるような法的利益の損害があったとはいえないとして靖国参拝訴訟での原告の上告を棄却しました。こうして原告側の請求をすべて退けた大阪高等裁判所の二審の判決が確定したことになります。

　日本の一部の戦死者の遺族と宗教界の代表は、小泉首相の靖国神社参拝は憲法の政教分離原則に反しており、精神的苦痛を受けたとして国と小泉首相などに損害賠償などを求めた訴訟を起こしましたが、大阪高等裁判所での二審では原告側の要請が退けられたため、原告側は最高裁に上告していたものです。

　一方、最高裁判所は、小泉首相の参拝が政教分離に違反するかどうかの憲法判断はせず、参拝が公的か私的かについても触れませんでした。