日本の与党・自由民主党は22日、東京で立党50年記念党大会を開催し、新憲法草案を公表した。平和憲法を大幅に改正し、日本の自衛隊を自衛軍に昇格させることを目指す内容だ。
新憲法草案からは、軍隊の不保持、戦力の不保持、交戦権の否認に関する憲法第9条第2項が削除され、陸海空軍などの戦力を持たないという現行憲法の規定が消えている。その代わりに、「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する」(第2項第1号)などの条文を追加。第2項第3号の中には、「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる」という条文がみられる。
日本の法律専門家は新憲法草案について、国権の発動としての戦争放棄と、国際紛争の武力解決の放棄をうたった第9条第1項は維持されるが、続く条文では自衛軍による集団的自衛権の行使と海外での武力使用を認めていることを指摘。「これは完全に戦争を放棄するという約束を侵すものだ。新憲法草案に9条1項を残しているのは単なる言葉遊びにすぎず、人の目をくらませるものであり、より欺まん性が高い」との見方を示す。
日本のメディアは新憲法草案について、自衛軍の集団的自衛権の行使と海外での武力使用をはっきりと認めており、日本の海外での武力行使への道を開いたと指摘。9条1項維持の目的は、憲法9条改正が国民に与える不安や危惧を緩和するためにすぎない、としている。(編集SN)
「人民網日本語版」
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