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日本自民党、新憲法草案正式公表
   2005-11-22 17:20:29    cri

 日本の与党・自民党が22日、結党50周年記念大会を開きました。大会では、新憲法起草委員会の委員長を務める森喜朗元首相が、新憲法草案を読み上げました。

 現行憲法の第9条第2項に書かれた「戦力を保持しない、軍隊を持たない」という内容について、新憲法草案は、「わが国の平和と独立及び国家と国民の安全を保障するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする自衛軍を保持する」としています。また、この中で、日本の自衛隊の名称を「自衛軍」に変えることを明確にしました。

 「自衛軍」の指揮権は首相の専属事項とし、首相を軍隊の事実上の最高指揮者、最高責任者にする一方、自衛隊も現在の防衛庁の下での低い地位から抜け出し、真の国家の軍隊となり、また首相に対してのみ責任を持つ独立の勢力となる可能性があります。

 新憲法草案第2条3項は、「国際社会の平和と安全を確保するため、国際協調活動を行い、緊急状態の下で公共秩序を維持し、或いは国民の生命と自由を保護するために活動を展開することができる」と規定しています。この規定は日本が海外で武力を行使することに道を切り開きます。

 草案は現行憲法第20条3項「国家の宗教性活動を禁止する」の後に「社会儀礼の範囲内に属する状況を除く」をしました。これは日本政府の閣僚や国会議員が公職の身分で宗教活動に参加することに障害をなくし、今後首相らが日本文化習俗を口実に靖国神社を参拝すれば、違憲の危険がなくなることを意味しています。これは、去年4月に福岡地方裁判所が「首相の安国神社参拝は違憲」と判断した後改正されたものだと見られています。

 日本の現行憲法、特に第9条は特別な時期、特別な歴史的背景の下で、歴史的な経験や教訓を汲み取る基礎の上で制定されたもので、永遠に戦争と武力を放棄し、国家が一切の軍事力を保有するのを禁止し、国家の交戦権を承認しないと明確に規定しているので、日本国憲法は「平和の憲法」と称されています。自民党の新憲法草案が人々の注目や警戒を引き起こすのは、日本が「戦争を放棄する」という国策を堅持するかどうか、過去の道に踏み出す可能性があるかということを人々が心配するからです。

 事実、1946年に制定された憲法はその誕生直後から、憲法改正派と護憲派の間の闘争がずっと行なわれています。2000年、自民党は与党の有利な立場を利用して、国会に憲法調査委員会を設置し、憲法改正の日程表を明らかにし、2005年までに、憲法改正の作業を完成するとしました。そして憲法改正の重点が第9条です。自民党がこのほど発表した新憲法草案は日本国内が憲法改正問題において重大な一歩を踏み出したことを意味しています。

 ここ数年、日本政府は様々な策略によって、軍事的な法律の策定を通し、憲法による軍事力抑制と自衛隊海外活動の抑制を避けて、事実上現行憲法の中身をからっぽにしています。言い換えれば、日本はすでに軍事分野での立法作業を完成し、憲法改正に道を作りました。

 自民党が新しい憲法草案を発表したことは日本の憲法改正の気運が急速に高まり、そのテンポも加速していることを意味しています。これは日本とアジア隣国の関係を更に緊張させるに違いありません。今後、人々は日本が平和発展の道を歩み続けるか、国際社会で責任をもつ"平和の使者"の役割を演じられるかなどの問題に注目しています。これらの疑問は日本の政治家が実際の行動で応えなければなりません。

日本
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