ウイーンで開催中のIAEA・国際原子力機関の理事会会議は21日イランの核問題について正式な討議を始めましたが、ロシア、パキスタンとアメリカなどの政府は、イランの核問題を国連安保理の審議に付すことについてそれぞれ反応を示しています。
ロシア外務省は当日声明を発表し、「イランの核問題を国連安保理の審議にふすことは建設的ではなく、政治と外交手段による問題解決にはプラスとはならない」とした上で、イランの核問題のすべての状況について詳細な討論を行うようIAEA理事会会議に希望しました。
パキスタン外務省のナイム・スポークスマンは、「イランの核問題の国連安保理提出にパキスタンは同意せず、この問題のIAEA枠内での解決を期待している」と述べました。
一方、アメリカ国務省のエレリ副報道官は当日、「イランはその核計画を公開するべきであり、さもなくば、イランの核問題は国連安保理の審議に付されなくてはならない」だとした上で、イランとEUの代表であるイギリス、フランス、ドイツの三国が核問題についての交渉を継続するよう求めました。
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