会談後の共同コミュニケによりますと、政治面で、韓国と朝鮮は双方の政治制度をお互いに認めあい、尊重しあい、また双方の関係の新たな発展について共通の認識に達しました。軍事面では朝鮮と韓国双方は切実な措置を講じて、敵対軍事行動を停止し、朝鮮半島の緊迫した情勢を緩和させ、朝鮮半島の平和を維持することに同意しました。また経済の分野で、双方は積極的な措置を講じて、貿易と投資の障壁を取り除き、民族経済の協調の取れた発展を促すことで合意しました。

　双方はまた11月初めに朝鮮で第12回離散家族の再会活動を行い、今年12月13日から16日まで韓国で第17回朝鮮、韓国閣僚級会談を行うことを決めました。双方はまた赤十字会の会談を行い、戦争で行方不明になった人の問題を討議することに同意しました。

　しかし、朝鮮と韓国双方は政治、軍事分野で大きな食い違いが存在しています。双方は共同コミュニケの中で韓国側が提案した朝鮮半島平和メカニズムの構築および両国の首都での連絡事務所の設立の問題に触れませんでした。また朝鮮半島核問題にも言及しませんでした。これは双方の相互不信感が依然根強く残っていることを表明しています。韓国のノ・ムヒョン大統領は15日アメリカと朝鮮の関係正常化を呼びかけ、「アメリカの判断と決定は東北アジア情勢の安定にかかわるもっとも重要な要素である。また朝韓関係の鍵となる問題でもある」と述べました。朝鮮、韓国政府の経済、社会などの分野での交流ムードの高まりにより、朝鮮半島の民族和解と協力のプロセスが促され、双方の関係は全面的な発展に入るに違いありません。