ASEAN・東南アジア諸国連合外相会議は26日から29日にかけてラオスの首都・ビエンチャンで開かれました。ASEANの一体化と、ASEAN以外の国々との協力問題で、今回の会議はいずれも予期されていた成果を収めることができました。
今回はASEAN外相会議のほか、ASEAN+中国、日本、韓国会議、ASEANと対話国会議、第12回ASEAN地域フォーラムも同時に開かれました。東南アジア諸国は、2020年までに「ASEAN共同体」を設置するとの目標を改めて確認し、ASEAN10ヶ国がそれぞれ100万ドル拠出し、ASEAN発展基金を設け、メンバー国間の格差を縮め、一体化プロセスを推し進めることにしました。
「ASEAN憲章」の作成について、各国外相は「その作成は長期的な過程であり、倉卒にすべきでない」ことで見解の一致に達しました。このほか、ASEANの発展問題について、各国外相は「ASEAN災害抑制と応急反応協定」を締結し、重大な自然災害に対応する協力に指導と依拠を提供します。
今回の年次会議ではまた、ASEANとその他の国々との政治経済協力を促進する面で成果が収められました。ASEANとその他の国々との協力の重点は、対話パートナーとの協力や、中日韓三ヶ国との協力にあります。ASEANの各国外相は、これらの協力の更なる推進で合意しました。
また、中国の李肇星外相が会議で提案したASEANと東アジア地域の協力強化の五項目の提案は各国から認められています。
このほか、今年の年末に予定されている東アジアサミットについて、ASEAN各国はこの会議で主導的な役割を果たすことで合意しています。ASEAN各国や中日韓三ヶ国のほかに、オーストラリア、インド、ニュージーランドもこのサミットに参加すべきだと意見が一致しています。これでサミット参加国についての論争が纏まり、サミットの順調な開催に基盤が築かれました。
安全保障問題はASEAN会議で注目の的となっています。今回の会議でASEANは韓国やニュージーランド、パキスタンと「テロ取締り協力合同宣言」を発表しました。これで、ASEANとテロ取締り協力協定を結んだ国々は、中国、アメリカ、ロシアを含めた10ヶ国となり、この面における国際協力がより強まるものと期待されています。
今回のアセアン外相会議ではまた、注目される国際や地域問題について意見交換が行われました。各国は、このほど起きた一連のテロ攻撃を非難するとともに、国際社会がテロ取締りの面で協力を強化すべきだと表明しています。
さらに、朝鮮半島核問題に関する六ヶ国協議がちょうど北京で開催されているところに当たり、ASEAN外相会議はこの協議に歓迎の意を示し、朝鮮半島の非核化にプラスとなり、各国とも受け入れられるような解決案を見出せるよう期待しました。
今回のASEAN外相会議では平和と発展が主な議題となっています。ASEANは重要な地域的な機構として、アジア太平洋ひいては世界の平和と安定を促進し、地域経済の一体化を推し進める面でますます重要な役割を果たしていると見られます。
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