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中国の第6世代監督
   2008-04-12 16:20:17    cri
 「チャイナ・シアター」で紹介した王小帥(ワン・シャオシュアイ)という監督。「第6世代を代表する監督のひとり」などと言われ、最近名前を聞くことが増えましたが、いったいどんな人なのか。今日は詳しくご紹介したいと思います。

 王小帥(ワン・シャオシュアイ)監督は、1966年1月1日上海生まれ。1989年に中国の映画学校の名門・北京電影学院監督科を卒業。福建省の撮影所で助監督を務めるなどしていましたが、1993年ごろから自ら監督した作品を発表し始めます。1998年の「ルアンの歌」、2000年の「北京の自転車)」などで国際的にもその名を知られるようになり、最近では2005年の「シャンハイ・ドリームズ」がカンヌ映画祭、そして今回の「左右」がベルリン映画祭で受賞しています。いま一番注目されている中国の監督のひとりと言えるでしょう。

 彼を紹介するときによく耳にするのが、「中国第6世代を代表する監督のひとり」という言葉。実は、この「第6世代」という言葉こそ、彼を表現する上で重要なキーワードとなります。そもそもこの「第6世代」とかいったい何なのか、ちょっとここでまとめておきましょう。

 中国に映画が持ち込まれたのは1896年のことでした。以後、上海を中心に中国映画が作られるようになり、1930年代、中国映画は最初の黄金期を迎えます。当時はまだ無声映画でしたが、この1930年代を中心とした時期が「第1世代」。その後に続くトーキー映画の時代が「第2世代」。中華人民共和国成立後1950年代にかけてが「第3世代」。文化大革命から80年代にかけてが「第4世代」、80年代から90年代が「第5世代」、90年代以降が「第6世代」となります。その世代ごとに大きな特徴があると言われていますが、ここでは「第5世代」と「第6世代」を比較してみましょう。「第5世代」を代表する監督に、日本でもおなじみのチェン・カイコーやチャン・イーモウがいます。この世代は、文化大革命後の教育を受けた世代。初期は国家の資金をもとに新しい実験的な試みを行い、中国映画を大きく変えた世代です。「第5世代」の監督達はニューウェーブとして国際的にも大きく注目され、海外の映画市場にもどんどん参入していきました。しかし、海外市場を狙いすぎたせいか、逆に中国国内では親近感を得ることができなかった部分もあります。一方、それを受けて登場してくるのが、主に1960年代生まれで、90年代以降に頭角を現してきた「第6世代」の監督達です。90年代は、中国社会の改革が一層進んだことで、さまざまな社会矛盾が現れ始めた時期です。そんな中、社会の底辺で苦悩する人々の姿を描く、身近な題材をモチーフにした作品が増えてきます。また、パソコンやビデオカメラなどの普及で、家庭用ビデオカメラがあれば、誰でも映画を撮ることができるようになった時代でもあります。スポンサーをつけなくても、自分で脚本を書いて、自分で撮影・編集するインディーズ監督が現れ始めます。その世代を代表するのが、ロウ・イエ、チャン・ユアン、ジャ・ジャンクー、そしてワン・シャオシュアイです。この世代は、決して派手さはありませんが、淡々と人間の心理を描いた個性的な作品が多いのが特徴だと思います。「第6世代」の監督の作品は、海外の映画祭などでも注目度が高く、日本でも多く上映されています。機会があれば、ぜひご注目ください。

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