日本語題:光栄の怒り(仮題)
英語題:TROUBLE MAKER
【キャスト】
呉剛(ウー・ガン)
国内のドラマや映画、舞台などで活躍しているベテラン俳優。2007年11月、中国舞台劇金獅賞の俳優賞を受賞。
【主な出演映画】
『秋天的流星雨』
『梅蘭芳』
『光栄的憤怒』
『箱子』
【スタッフ】
監督:曹保平(ツアオ・バオピン)
北京電影学院で副教授を務めるかたわら、多くのドラマや映画で脚本や監督を担当しています。これから、周迅(ジュウ・シュン)を起用する映画でも注目されています。
【主なバイオグラフィー】
1998年 映画『衝天飛豹』(脚本)
2000年 中国映画華表賞ーー最優秀新人賞受賞
2001年 映画『絶対情感』(脚本と監督)
2007年 映画『光栄的憤怒』(脚本と監督)
【ストーリー】
舞台は雲南省のとある村です。この村で共産党支部書記を務める光栄という男性が主人公です。正義感が強い光栄は、悪事の限りを尽くしている村長一家を摘発しようと計画しているんです。しかし、証拠を手に入れられず、村民たちも村長を恐れて協力を拒み、計画はなかなか思うように行きません。
そんなある日、光栄のところに、村長が2人の女性を拘束したという情報が入ります。その現場を押さえれば、村長を現行犯逮捕できると考えた光栄さんは、村民を集め、村長の家に潜入します。しかし、事態は思わぬ方向へと展開してしまいます。腐敗した農村で、矛盾と戦う農民たちを描いた作品となっています。
【レビュー】
中国の農村映画、昨年10月公開された「光栄的憤怒(光栄の怒りーTROUBLE MAKERー)」。経済発展を続けている中国では、農村の姿もずいぶん変わってきており、さまざまな問題を抱えています。そうした農村社会に注目する映画が中国では増えていて、国内外で高い評価を受けているようです。今回ご紹介する「光栄的憤怒(光栄の怒り)」は、農村の腐敗を浮き彫りにした作品となっています。
映画のテーマは深刻ですが、ストーリー展開が巧みで、ときおりユーモラスな場面もありますから、最後まで飽きさせない映画だと思います。
監督は曹保平(ツアオ・バオピン)という人で、北京電影学院で副教授を務めるかたわら、ドラマや映画を監督しています。この作品は、彼が長年温めてきた会心作だそうです。
主役の光栄を演じているのは、呉剛(ウー・ガン)というベテラン俳優です。日本の方にはなじみのない名前かもしれませんが、国内のドラマや映画、舞台などで活躍しています。そのほかはみんな、映画の舞台となった雲南省の役者を起用しています。ですからセリフを聞いていると、雲南省の訛りやスラングがたくさん出てくるので、それが映画全体を味わい深いものにしていると思います。
(編集:コオリ・ミン)
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