<日本語題> ドリームズ・メー・カム
<英語題> DREAMS MAY COME
【キャスト&監督】
徐静蕾(シュー・ジンレイ)
生年月日:1974年4月16日
出身:北京市
血液型:B型
星座:おひつじ座
身長:170cm
出身校:北京電影学院
家族構成:父(徐子健) 母(于淑栄) 弟(徐新宇)
本人のBLOG:老徐 老徐的鮮花村博客(http://blog.sina.com.cn/m/xujinglei)
中国人女優というと、コン・リーとかチャン・ツィイーが日本でおなじみだと思いますが、これからぜひ注目してほしいのが、徐静蕾です。最初の出演作は、1997年の「愛情麻ラー湯(スパイシー・ラブ・スープ)」です。この作品は日本でも公開されました。等身大の普通の女性をサラッと演じていたのが印象的でした。日本での知名度はまだまだかもしれませんが、中国国内での人気は抜群で、「中国4大女優のひとり」とも言われています。実は、彼女は、チャン・イーモウ監督などを輩出した映画学校の名門「北京電影学院」出身です。映画に対する情熱はひと一倍で、2003年ごろから監督としても活躍しています。はじめは、「清楚な雰囲気の女優さん」という印象でしたが、監督や歌手に挑戦したり、ここまで多彩な人だとは、正直思っていませんでした。最近では、彼女のブログも話題を呼んでいて、彼女の人柄や考え方に共感する人も増えています。彼女のブログもぜひチェックしてみてください。
【主な出演作品】
『愛情麻辣湯(スパイシーラブスープ)』(1997)
『風雲(仮題:風雲)』(1997)
『一夜富貴(仮題:なりあがり)』(1997)
『忽然丈夫(仮題:電撃結婚)』(1999)
『花眼(仮題:めまい)』(2001)
『開往春天的地鉄(仮題:春へ向かう地下鉄)』(2002)
『我愛[イ尓] (仮題:ウォ・アイ・ニー)』(2002)
『我的美麗郷愁(仮題:私のノスタルジア)』(2002)
『我和baba(私とパパ)』(2003)
『最後の恋,初めての恋』(2003)
『双雄(仮題:ツー・ヒーローズ)』(2003)
『兄弟(仮題:ブラザー)』(2004)
『一个陌生女人的来信(見知らぬ女からの手紙)』(2005)
【ストーリー】
登場人物は、女優と映画監督のふたりです。ある夜、女優が監督の部屋にやってきます。女優は、監督の映画でヒロインを演じており、いままさに撮影中なのですが、「ヒロインの座を降りたい」と申し出ます。しかし、理由については話にはっきり出てきません。そして、監督は、彼女に思いとどまってほしくて、必死に説得します。
そのやりとりをひたすら追った作品となっています。
【レビュー】
監督デビュー作品の2003年の『我和baba(私とパパ)』、2005年の『一个陌生女人的来信(見知らぬ女からの手紙)』に次ぐ徐静蕾(シュー・ジンレイ)の3本目の監督作品。今回の『梦想照進現實(仮題:ドリームズ・メー・カム)』は、前の2作品とはまったく違う、一風変わった作品といえるかもしれません。アクション映画でもなければ、ラブストーリーでもない。場面転換もありませんし、登場人物は2人だけ。その2人の会話を、淡々と記録しただけの、非常にシンプルな映画です。最終的にどうなるかは分からないまま、映画は終わり、観客の想像にお任せするという感じです。あまりにも挑戦的な映画ということで、きっと、今までの映画に対する価値観をくつがえされると思います。
実は今回の作品、登場人物2人の会話が圧倒的に面白いです。会話をじっくり聞かせるために、あえてストーリーや設定を淡々としたものにしているそうです。この作品の見どころは、ずばり、2人の会話の内容そのものだと思います。会話がとにかく脱線しまくります。思い出話や世間話をしてみたり、ギャグを言ってみたり・・・会話だけなのに全然飽きない、すごい脚本だなと思っていたら、脚本家の名前を見て納得しました。王朔(ワン・シュオ)です。北京出身の彼は、北京市民の実態を描いた作品を多く発表していますが、最近ではドラマや映画の脚本も手がけるようになっています。彼の作品といいますと、辞書にも載っていないような、北京の方言やローカルなスラングなどがたくさん使われているのが特徴です。今回のせりふにも、北京なまりや北京っぽい言葉使いがたくさん登場し、2人の会話をおもしろくさせている気がしました。
あと、今回はなんと、徐静蕾本人が映画の主題歌も歌っています。映画のエンドロールで彼女の歌声が流れてきて、少しびっくりしました。いかにも彼女らしい、軽快で、すっきりした雰囲気の曲でした。
(編集:コオリ・ミン)
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