2004年に制作された章子怡(チャン・ツィイー)主演の映画『茉莉花開(ジャスミンの花咲く)』が6月17日、ついに日本公開となります。1930年代から80年代までの上海を舞台に、「茉」「莉」「花」という3人の女性が送った波乱の生涯を描いた作品です。時代に翻弄されながらも、強く生きようとした女性たちを章子怡が1人3役で演じています。
30年代の中国映画黄金期。夢のような女優の生活から一転、絶望の中で一人、子供を生むことになる「茉」。その娘、「莉」が生きたのは60年代。彼女は一目ぼれした青年と結婚したものの、子供ができない苛立ちから精神を病んでいきます。時代は変わり、80年代。「莉」の養女「花」は、浮気をして離れていった男との関係を断ち切り、一人で生きていくこと決心をするのでした。
そこに描かれているのは、「男と女」、そして「運命の連鎖」。女達の美しさと泥臭さを絶妙のバランスで見せる侯咏(ホウ・ヨン)監督は、章子怡のデビュー作『初恋のきた道(原題:我的父親母親)』の撮影監督を務めた経歴を持っています。
さらに、「茉」の母親と、晩年の「茉」の2役を演じた陳冲(ジョアン・チェン)の凛とした存在感と上海語の台詞が、物語にリアリティーを与えています。
『茉莉花開(ジャスミンの花開く)』は東京・シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほかで17日、ロードショー。
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