多くの北京市民は今でも、2002年の春に起きた砂嵐を覚えていると思います。この砂嵐は2002年3月14日に内蒙古のアラゼンで発生したもので、1日後北京を襲い、49時間も吹き荒れました。5日後、砂嵐がまた北京へ襲来し、今度は51時間も吹き荒れました。この二回の砂嵐で北京に3万トンの砂を降ったんです。北京市民一人当たりに換算すると、一人に2キロの砂を降ったということになります。
その時から、砂嵐が注目度の最も高い言葉となり、内蒙古西部の砂漠地帯も人々の話題となりました。それまでに知られていない内蒙古の地名がだんだん有名になり、内蒙古西部のアラゼンも知られるようになりました。
2002年、アラゼンで砂漠と戦うヨンチンザブさんのストーリーをベースに作ったテレビドラマ・「風の中のポプラ」が中国の国営中央テレビで流れました。テレビドラマのヒロインは、4歳の息子の面倒を見てくれる人がいないため、毎日息子を連れて植樹に行きます。遠くまで水を汲みにいかなければならないため、息子を植えた木にくくりつけてから仕事を始めることになっています。苦労して植えた苗は夏を過ぎてやっと小さな芽が出たところ、強い風にどこかへ吹かれてしまいました。ヒロインは砂地に倒れて、悲鳴をあげながら泣き出しました。しかし、ヒロインはあきらめず、すぐ立ち上がって、砂漠を退治することを続けます。
アラゼンには、ヨンチンザブさんのような砂漠との戦いに取り組む人が大勢います。砂漠を緑化し、自分の家を守ることはこれらの人の夢です。中国国際放送局の記者はこのほど、アラゼンへヨンチンザブさん本人に会ってきました。
今週の番組は、内蒙古のアラゼンで砂漠と戦うヨンチンザブさんのストーリーをご紹介します。
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