寧夏ホイ族自治区は中国西北部に位置し、自治区の中部は砂漠に接し、乾燥気候のため、雨水が少ないのです。ここ数年、地元では節水農業を発展させ、雨まかせの状況を改めました。
同心県は寧夏中部の旱魃地区にあり、水資源は不足し、生態環境は悪いのです。10年のうち、9年も日照りに見舞われ、特に、ここ数年、4年間連続して旱魃に見舞われ、年平均降雨量は120ミリしかありません。
これに対し、地元政府は節水農業を積極的に取り入れ、科学技術を利用して、旱魃による農業への影響を減少しています。
節水農業を発展させるには、まず、給水設備を改造することです。同心県は給水主管に支管とバルブを設置し、水を直接畑に流しています。 同心県馬関郷の農家李琴さんは1ヘクタールのジャガイモを栽培していますが、これについて、李さんは「現在、灌漑用水を直接農地に引きました。大きな悩みが解消されました」と話しました。
灌漑用水の問題が解決された後、どんな作物を栽培し、限りのある水資源を利用するかは重要なことです。同心県は、日照りに強い作物と節水技術と結びつけて、ジャガイモや西瓜、ナツメなどを節水型の農作物を栽培し、間作にナツメやジャガイモ、スイカを植えたりして、耕地の利用率と生産高を高めています。
同心県洪水旱魃対策弁公室の馬山副主任はこれについて「去年、農家と家畜の飲用水の問題を解決しました。今年は飲用水を保障するほか、西瓜や、ジャガイモ、サネブトナツメなど農作物の灌漑用水を解決していきます」と述べました。
同心県は、2010年までに、3万ヘクタールのジャガイモ、1万ヘクタールのナツメ、1万ヘクタールの西瓜を栽培する計画です。これによって、地元の農民の収入は平均して年間一人当たり1000元増加します。
寧夏の科学技術者は節水農業の要求に応じて、便利で実用的な施設を開発しました。例えば、移動式の増圧給水設備は地下10センチ、つまり作物の根元に直接給水することが出来、これまでの灌漑方法より、25%ぐらい水を節約することが出来ています。
寧夏農林科学院砂漠化防止研究所の王峰副所長は、「この移動式増圧給水機のコストは300元ぐらいで、軽くて、様ざまな土壌や地形に適応し、特に家庭単位として使いやすいのです」と話しました。
去年、同心県予旺鎮では、雨が全然降りませんでした。しかし、この給水機を使って、3回にわたって農地を灌漑したことによって、1ヘクタールあたりの西瓜の生産量は3万キロを超え、前年より3割増えました。このため、多くの農家はこの給水機を使用しています。
同心県以外の多くの県でも、節水農業を発展させています。実践が立証しているように、節水農業は地元の自然法則に適し、旱魃地区の光熱や土地資源を十分に利用し、耕地の灌漑から作物の灌漑に転換し、総合的な効果を上げました。 (翻訳:董燕華)
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