天然の色素ーーリコピン
リコピンは、自然界で分布が最も広いカロチン類の天然色素の一つです。100グラムのリコピンを含む果物或いは野菜の中で、リコピンの含有量はそれぞれ、トマト0.2ー20ミリグラム、スイカ2.3ー7.2ミリグラム、グァーバ(ピンク色)5.23ー5.5ミリグラム、パパイヤは0.11ー5.3ミリグラム、グレープフルーツ(ピンク色)は0.35ー3.36ミリグラム、ニンジン0.65ー0.78ミリグラム、カボチャ0.38ー0.46ミリグラム、サツマイモ0.02ー0.11ミリグラム、アンズ0.01ー0.05ミリグラムです。
リコピンの天然の"倉庫"
トマトは20種余りのカロチンを含んでいます。例えばαカロチン、βカロチン、キサントフィルなど。リコピンはおよそ80%ー90%を占めており、トマトはリコピンの天然の"倉庫"だと言えます。
リコピンの含有量は、成熟度にともなって急速に増加するので、例えば、トマトならば、その色によってリコピンの含有量を判断できます。一般的に、100グラムのトマトにはリコピンが3ー5ミリグラム含まれます。また含有量の多い品種だと100グラム中20ミリグラムです。一方、黄色いトマトは、100グラム中わずか0.5ミリグラムしか含まれません。夏のトマトはリコピンの含有量が割合高く、冬季のものは低いのが一般的です。また夏季でも冬季でも、温室栽培したトマトは室外で栽培したものよりリコピンの含有量が低いです。
抗ガンの"先鋒"
研究によりますと、活性酸素を取り除くことで、各種の天然カロチンのうち、リコピンの作用が最も強く、前立腺癌、肺癌など上皮癌の予防作用があるといわれます。血液中のリコピンの濃度と癌の発生率は反比例するといわれます。
心臓にもいい食べ物
リコピンは血液中の低密度リポ蛋白の酸化を防止することから、動脈粥状硬化と冠状動脈性心臓病にかかる危険を減少することができます。
リコピンを破壊しない料理法
リコピンは脂溶性栄養素ですから、油でトマトを炒めると、リコピンが吸収しやすくなります。しかし、リコピンは光、熱、酸素に接すると、分解され、効果を失いやすいので、料理する時は、長時間、高温加熱をしないようほうがいいようです。(翻訳:玉 字数:981)
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