中国では、現在、治療を受けるのは難しく、医療費が高いことは多くの人を悩む主な問題の一つです。都市部では、病院が住宅地より遠く、患者が多い上、医療費も高いのです。これらの問題をいかに解決できるのでしょうか。ここ数年、北京市のコミュニティ病院はこの面で模索を行ないました。
今年70歳の李おばあさんはこれまで、病気の時、市の中心にある大病院へ治療に行き、時間がかかる一方、治療の環境も満足できないのでした。
これについて李おばあさんは「大病院では、患者が多く、非常に混雑しています。骨増殖症や腰の椎間板ヘルニアにかかっていますが、毎月、2、3回病院へ行きます。最近、コミュニティ病院が設けられましたが、治療に便宜を提供してくれました」と話しました。
永楽コミュニティ病院の院長である于桂花さんは、「現在、中国では、大多数の医療資源は都市部に集中されています。しかし、中国の大多数の人口は農村部に居住しており、農民は病気の時ほとんど都市の病院へ治療し、非常に困難なものです。北京市のコミュニティ病院では、風邪や下痢、軽い怪我などのとき、治療ができるようになりました。こうして、患者の時間を節約し、大病院の圧力を減らしました。病院には2人の全科医師がいます。大病院と比べれば、コミュニティ病院では、手続きが簡略され、より便利なものです」と話しました。
慢性病にかかったお年寄り患者に手配を提供するため、必要に応じて医師は往診することも出来ます。
家より近いコミュニティ病院で治療を受けることができるようになりましたが、医療費が高い問題が未だ解決されていません。これについて、李おばあさんは「今回の医療費は757元です。一ヶ月の医療費は少なくとも2000元以上かかります。年金は食事しか出来ないもので、医療費の支払いに悩んでいます」と話しました。
医療費が高いことは収入の低い住民にとって、大きな困難となっています。2ヶ月ぐらい前、北京市政府は、薬品を集中的に買付け、統一的に配送する措置を講じました。これによって、数百種類の薬品の価格が大きく下がりました。
治療を受けるのは難しく、医療費が高い問題を解決するため、中央政府は一連の措置を講じました。温家宝首相はこれについて、「コミュニティ病院を基礎とする新しい型の都市衛生サービスシステムの構築を速めなければならない。大衆の病気予防と治療に便宜を提供すべきだ」と述べました。
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