
中国は人口の多い国で、その60%は農村に生活しています。様ざまな原因によって、一部の農村地区の経済と社会の発展レベルは立ち遅れ、医療衛生条件もよくありません。これらの地区の住民の衛生管理は地元の田舎の医師によるものです。これらの医師は地元の自然条件や医療設備が立遅れている困難を克服して、心から農民のためにサービスを提供し、農民の健康のために力を尽くしています。
馬玉鵬さんは中国西北部の寧夏ホイ族自治区固原市塩池郷東塘村の住民です。ここの気候は乾燥し、一年中、風が吹きっぱなしで、土地の砂漠化が厳しいものです。
今年35歳の馬玉鵬さんは皮膚が黒くて、やせて、素朴な人で、眼鏡をかけて、読書人の気質をおびています。自分が医師になったいきさつについて次のように話しています。
「私は11歳の時、村の医療条件が非常に悪く、薬も少なかったのです。親戚の7歳の子供が肺炎にかかって、家で3日間横になって、重くなり、村の医師だった父のところに着ました。しかし、父は子供を見て、もう救う可能性がないので、急いで県立病院へ送りましたが、途中でなくなりました。あの子の村に医師がいれば、子供は救われるだろうと思って、医学を勉強して、農村の医師になろうと私は決心したのです。
馬玉鵬さんのお父さんは村の信望が高い医師です。馬さんは平日、お父さんから医学を学習し、暇のある時も、医学の本を読みました。しかし、最初は馬さんは父の事業を受け継ぐことは出来なかったのです。高校卒業後、馬さんは村に帰って、農業を始まりましたが、1998年、あることが彼の人生を変えました。
「1998年、『アミティ』基金は農村の医師を養成するため、村の学生を募集しましたが、4人が試験に参加して、私一人が合格しました。それで、固原市の衛生専門学校に入り、成績が良かったので、卒業後、一年間続けて、通信教育を受けました。当時、村の医務所の条件は非常に悪かったのですが、私は医務所に泊まっていました。『アミティ』は2004年に5000元の資金を援助してくれて、それに自分が6000元を足して現在の医務所を新しく建てました」と語りました。
馬さんの言う「アミティ」基金は中国のキリスト教信者によってつくった社会各界の人が参加する民間団体で、中国の医療衛生や教育、社会福祉事業の発展の促進に努めています。
こうして、馬さんは村の医師になり、東塘村及び周辺のいくつかの村の3000人余りの住民の面倒を見ています。
馬さんは次のように語っています。
「医務所の場合、風邪を診るには医療費が数元かかりますが、県立病院へ行くには時間がかかる一方、食事代や交通費を入れて、住民にとって大きな負担になります」
馬さんの一ヶ月の給料は300元で、医務所のほか、自家の畑仕事にも取り組んでいるのです。(翻訳:董燕華)
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