北京上海間高速鉄道は、どのように資源を節約するのか?
全長1318キロの京滬高速鉄道(北京上海間高速鉄道)は、物価上昇などを考慮しない「静態投資」でみると1キロあたり1億元と予想される。北京、天津、上海のほか、河北、山東、安徽、江蘇の4省を経由する京滬高速鉄道は、中国の「中長期鉄道網計画」の中でも、投資規模が最も大きく、技術的価値も最も高いプロジェクトとなる。
鉄道部の技術責任者、何華武総工程師によると、資源節約型の現代的な交通体系を築くために、京滬高速鉄道には次の4つの段階で、創意工夫を凝らしている。
(1)中国の鉄道施工と機関車車両工業の現在の基盤を充分に活用したうえで、自主開発を全力で進めることで、京滬高速鉄道への投資を大幅に減らす。韓国のソウル・釜山間412キロを結ぶ「KTX」は、総投資額160億ドル、1キロ当たりに換算すると約3億元とされており、京滬高速鉄道の1キロあたり1億元の投資額は、韓国のわずか3分の1となる。
(2)地価の高い中国東部地区の土地利用を節約するために、京滬高速鉄道はできる限り高架方式を採用する。たとえば、通常の線路の路盤は、排水溝を含めて最低でも40?の幅の土地が必要になるが、高架なら23?以内で済むという。簡単な試算によると、中国の旅客専用鉄道路線の輸送能力は、双方向4車線の高速道路の2倍に相当する一方、用地量は高速道路のわずか半分で済む。単位運輸量あたりの土地利用率は最も高い。
(3)京滬高速鉄道は電気機関車方式を取るため、従来のディーゼル機関車と比べ、大量の燃料を節約できる。
(4)京滬高速鉄道全線は、継ぎ目のないシームレス・レールと、路盤に砂利を敷かないノンバラスト軌道を採用する。鉄道の線路、電力供給、通信などの基盤設備も、低震動低騒音でエネルギー節約型、また妨害電波も少ない環境対策を行い、沿線への公害を大幅に減少させる。(編集CS)
「人民網日本語版」
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