今晩は、ご機嫌いかがでしょうか?
中国の旧正月、つまり春の節句という意味であろう「春雪」の連休もおわり、ますは正常に戻ったようです。今年はにぎやかでした。北京を始め全国各地では大晦日である28日の夜から29日つまり正月1日の朝まで爆竹が鳴り続け、それはお正月気分満点でした。中国では、昔からめでたい日に爆竹は欠かしてはならず、特に、中国人が最も大事にしている旧暦の大晦日から1日にかけての年越しの時はすごいものです。多くの人は「爆竹の復活はうれしいよ。みんなの願いだったからね。子供のころの春節といえば、爆竹や花火で空が真っ赤に染まり、街中がものすごい音に包まれたものさ」といって喜んでいます。大晦日である28日の夜は、国際放送局は北京の西郊外にあるといえども私が夜11時ごろ退勤したときは、人はあまり見かけないものの、もう年越し準備の爆竹や花火で町はにぎわってましたからね。
で、この時間も、お正月にちなんで餃子の話を続けます。
餃子は中の具によっていろいろと味が異なりますね。ご存知でしょうが、西北部陝西省の中心地、つまり古都である西安には「餃子宴」というのがあります。書物には この西安の餃子宴は1984年5月1日に世界最初に行われた餃子宴で、色とりどりの多彩な味の餃子宴は好評を博したとありました。これも書いてあったのですが、この餃子宴、大きく分けて5つのレベル(「百花宴」「牡丹宴」「龍鳳宴」「宮廷宴」「八珍宴」)に分かれ、さらに10種類以上の規格があって、形と味の違う餃子170種類以上のものからなります。
それによると、調理技術と芸術の融合とも言われ、「1つの餃子に1つのスタイル」「百の餃子に百の味」「天下の味の集結」とも評されたということです。
コースとして、トータル20種類あまりの餃子が出るわけですが、コースの順序も味のバランス、栄養のバランスなどを計った上で、趣向が凝らされ、揚げ餃子→焼き餃子→蒸し餃子→茹で餃子などからなっていたそうです。また、具の取り合わせ方や調理の仕方も吟味されていて、春には「鶏と若筍の餃子」、夏には「冬瓜の蒸し餃子」、秋には「地鶏と栗の蒸し餃子」、冬には「冬筍の辛み蒸し餃子」など、季節に合わせた絶妙な味わいが楽しめるようになっています。北京にも「餃子宴」というレストランがありますが、この林涛はまだいっていません。

ところで、餃子については中国では各地方でいろいろといわているようですが、西北部の陝西や山西など一帯では、娘婿が始めてくるという新婦側の家では餃子を出して娘婿をもてなし、それも嫁に出した娘の兄嫁が餃子を作って出すのです。このときに、この兄嫁がこの夫の妹婿に"わるさ"をするわけですが、それは唐辛子を餃子の具にして食べさせ夫の妹婿をいじめたりするのではなく、ピリリと辛い山椒の実をたっぷりと具に混ぜ入れてこの妹婿に嫁をいじめてはだめですよという"警告"をだすのです。ちょっと変わってますね。
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