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親子のコミュニケーションを強めていこう
   2005-06-14 14:44:42    cri

    世界一可愛いいわが子のためにできるだけよい環境を作るという事はどこの国でも、親たちの共通した願いで、中国の親たちも例外ではありません。社会が急速に発展している中、家庭教育についての考え方も従来と比べて、大きく変わっています。

 もっと科学的で子供に似合った、家庭教育の方法はないものか、親たちが誰でも関心を持つこの問題を巡って、中国婦女児童組織と10数万の小学校、中学校は「楽しい子供時代を」というテーマで、合同研究活動を展開しています。

 蘇懿ちゃんが北京市海澱区の小学校に通う六年生の女の子です。

 教師の話では、蘇懿ちゃんは、成績はトップクラスではありませんが、明るくて困っている人がいれば喜んで手伝うタイプだそうです。教師もクラスメートも蘇懿ちゃんのことが大好きとのことです。

 お母さんの馬さんは、が普段から子供を平等に扱うことから、蘇懿ちゃんがこのような良い性格に育ったといいます。

「子供を互いに尊重し合い、大事にしあっています。子供だから親だからと他人のように考えるのではなく、友たちのような間柄です。」

 子供を友たちのように付き合うので、親子のコミュニケーションがうまくいっているそうです。三人で一緒に新しい映画を見たり、カラオーケーボックスに通ったり、互いに気に入った文章(本)を紹介しあったりします。こうした付き合い方は特別な関係ではなく、生活の中から自然に、親の愛と関心を子供に伝えて、こうして明るい家庭や性格を育てたのだそうです。

 蘇懿ちゃんは、父と母がいつも自分の言うことを丁寧に聞いてくれるので、とても居心地いい家庭だ、と話しました。

「私は、両親との仲がとてもいいの。何かを決めるときにいつも私の考えを聞いてくれるので、私も学校で何か不愉快なことがあったら、まず親に相談したくなります。父と母は、まるで私の友だちのようで、一緒にいるととても楽しくなります。」

 蘇懿ちゃんの両親のように、子供を一人の人間として尊敬する親たちは多く、子供とのコミュニケーションを大切にして、子供にとっても居心地いい家庭を築こうとしています。

 実はこうした教育方針は、中国の従来のものとは異なるもので、具体的に実行するのは難しいところが少なくありません。子供は親の言いなりにすべきだというのは、中国の伝統的な考え方です。従来は、学校教育はトップの地位に置かれ、親と子のコミュニケーションが大切にされませんでした。

 しかし、こうした伝統的な教育方法で育てられた親たちは、自らの経験から、子供を自分の言いなりに育てることに不安さを発見し、自分の子供に対話のチャンスと適度な自由を与えて、健全な性格形成によい環境作りに努めています。

 子供たちとの交流の中で親たちがよく遭遇する問題は、年齢の開きが大きすぎて、考え方が通じないことです。子供は成長するにつれて、様々な悩みが出てきます。こうした悩みに対し、子供と親は、立場が違う上、それぞれの経験や認知能力が異なることから、これらの悩みに対して、子供に受け入れられる、適切なアドバイスがなかなか見つかりにくいものです。

 このような問題に遭った親たちは、(父母)親学校に指導を求めます。現在、中国では大小さまざまな親学校が30万ヶ所あまりあります。それに、多くの地域社会では、親のための指導ステーションがあり、そこで専門家が親たちにアドバイスをします。

 中国西部の陝西省西安市の西安中学校が設けた親学校は、全国でも名を知られています。親学校の責任者でもある王蘭君副校長の話によりますと、親学校では、子供の年齢によって親たちに異なった指導をしています。子供の年齢に似合った教育方法をとりますから、かなり良い効果を挙げていて、親たちから喜ばれています。数年連続して親学校に通う人も大勢います。

 王蘭君副校長は次のように言っています。

「親学校に通って、自分の子供が今の段階でどんな問題に直面しているかを知りますので、前もって覚悟ができます。こうして、いったん問題が現れたとき、慌てないで落ち着いて対応ができます。また一方で、親たちが子供の教育でぶつかる問題についても、親学校の先生がどのように対応するか、アドバイスをすることがあります。」

 この親学校にはいま3000人を超える人が通っているそうです。

 子供とのコミュニケーションを通じて、親たちは、子供に適切な指導を提供する一方で、物事に対する正しい認識、正しい価値観とはどんなものなのか、人間はどんな人生を送るべきなのか、を少しずつ子供に教えることができます。

 中国中部の河南省の農村部に住む農家の、張商昆さんは、小学校5年生の息子さんがいます。向峰君は利口で、勤勉な子供です。

 張さんの話によりますと、お母さんは、向峰君の宿題が終わると、よく家事を手伝わせるそうです。こうして、親の苦労を知ってもらい、家事に慣れさせます。

 張さんは「家にいるときは、息子にも家事をやらせます。野菜を洗わせたり、家の掃除をさせたりして、大きくなったら、自分のことは自分で出来るようにさせる訓練です。」

 子供の育ちにいい家庭の教育環境を作り上げることは、親たちだけが関心を寄せるものではなく、地域社会からも広く重要視されています。

 中国政府はこのほど、「未成年者の家庭教育の重要性」を呼びかける文書を出しました。関連の婦女児童組織がそれぞれこの事業に取り組み、家庭の良い教育環境を促進するイベントを催し、この面で良い効果を挙げた親を表彰して、社会に手本を示すほか、コミュニティを拠点とし、家庭教育の改善を促進する新しいルートを模索しています。

 中華全国婦女連合会児童事業部の蒋月ガ部長は、「現在、もっとも重要な活動は家庭教育の改善促進と、科学的な教育の理念を女性たちに教えることだ」と言っています。

「家庭教育促進を巡る活動会議を開いて、指導的なパンフレットを作りました。これで親学校の指導規範や、親の行動の基準を決めています。また、親学校などで使える教科書をも編纂し、全国でそれを推進し、科学的な教育の仕方をもっと多くの親たちに知ってもらうようにしています。」

 また、中華全国婦女連合会ではこのほど、家庭教育の面で優れた効果をあげた親を全国規模で選び表彰し、その経験を全国に広く知らせています。そして、親学校は政府から評価され、これからも子供の教育で大きな役割を果たすと期待されています。

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