有名な「裘派」の代表的な演目『断密澗(かん)』は、「裘派」の創始者である裘盛戎にとっては、その京劇生涯でもっとも有名な演目に入ります。
中国の隋代末期は群雄が割拠した時期で、特に「瓦崗寨」という所には多くの志士が集まっていました。そして、ここのかしらである没落貴族李密は人々に憎まれ、そのうちにここを離れ唐の朝廷に走りました。しかし、一人の王伯党という赤誠な男がいて、李密に唐の朝廷に帰順することを勧め、二人は都に向かいました。これに唐の皇帝は喜び二人を受け入れた上に、姫を李密の嫁にしたのです。しかし、貪欲のかたまりのような李密は皇帝になりたいものの、うまく行かず、とうとう妻である姫を殺し王伯党を連れて逃げました。忠誠な王伯党は李密を責めましたが、義理を重んじる王伯党はどうしても李密を捨てることが出来ず、ついには追ってきた唐の兵士たちに殺されてしまいます。
今回の『断密澗』は国家京劇院二団の有名な裘派俳優の魏積軍と老生(長いひげを着ける中高年の男性役)俳優の馬翔飛が主演した、「裘派」創始者の裘盛戎の弟子である李長春の直伝演目です。(楊)
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