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北京龍泉寺に見る伝統と現代(上)

2013-08-01 18:47:25     cri    

■何故、龍泉寺か

 「身内の法事で龍泉寺に行ってきました。実に良い雰囲気の寺院でした。住職は中国仏教界で高名な学誠大和尚ですし、僧侶の中には名門大学出の博士や修士を始め高学歴者が多い。それに、出された精進料理の美味しいこと。とにかく一度取材してみる価値があるところですよ」
 局の同僚からこのように薦められたのは、今年の初夏のことでした。
 「もうすぐ6月1日の児童節。龍泉寺はこの日、子供向けの法会(ほうえ)や、オリジナル新作アニメの上映会もあるようですよ」
 浮世離れどころか、俗世間に進んでかかわりを持とうとしているようで、今までの仏教のお堅いイメージとはどうも違います。児童節の取材には結局行けずじまいでしたが、間もなく知人から龍泉寺の名を再び耳にすることになりました。


龍泉寺・アニメ制作部

 ある日、日本語学習者の集まりで、偶然同年代の女性がこんな話をしていました。
 「3年前から龍泉寺でボランティアをしています。大和尚が毎日更新するミニブログを、仲間たちと一緒に日本語に翻訳するお手伝いをしています」
 子どもの時から仏教に慣れ親しんで育った彼女は、日本に留学した時、仏教学を専攻しました。現在は夫と北京市内に住んでいますが、龍泉寺にはバスで片道2時間かけて定期的に通っています。
 「龍泉寺は日本語だけでなく、韓国語、英語など9種類の言語で発信しています。外国人の方も含めて、各言語に精通するボランティアが多くいます。日本語翻訳グループを率いるのは、九州大学博士課程出身で、お寺に3年も住み込んでお手伝いをしている方です」
 北京や中国のみならず、世界を意識して行動する寺院。60余りの言語を使って放送をしている私たちCRIの取り組みと共通性を感じました。また、インターネット時代に自ら積極的に取り組み、近代的なツールもフルに活用して発信している。どんな寺院なのかこの目で見てみたいと思い、取材を申し込みました。

 
(左)2011年に始まった学誠大和尚の公式ミニブログをまとめた一冊、『北京龍泉寺の365日』。
中国語のほか、7か国語の訳文が併記されている。言語数は今後も増やしていくという。
(右)八か国語の字幕表記のある寺院の紹介ビデオ。


8か国語で同時に更新される学誠大和尚の公式ミニブログ。上が中国語版、下が日本語版

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