中国で初となる「村級市」の設立を目指す河南省濮陽県西辛庄村で8日、同計画実現の願いを込めた看板設置セレモニーが開催された。同村の共産党委員会ビル前の広場は駆け付けた村民でいっぱいになった。同セレモニーに早朝から駆け付けたのは同村の村民以外に、付近の15の村の干部や村民、さらに山西省、山東省、湖南省、湖北省、陝西省、河北省などの農民らで、広場は活気に包まれた。中国国営の通信社「中国新聞社」(電子版)が報じた。
西辛庄が「村級市」を設立することを発案してから、付近15の村も「西辛庄市」に所属することに同意、積極的に合意書などの調印にも応じている。地価の差額を利用した「土地交換」の方法で西辛庄村の周辺に集まり、「西辛庄市」は将来、2万人近くの住民を抱える大きな村となる見込み。
政府の役人などは招待されなかった同セレモニーでは、村の高齢の男性が司会を務める中、「濮陽県慶祖鎮西辛庄市(計画中)」と書かれた看板を共産党委員会ビルの玄関に掛けた。
同村共産党支部の李連書記は、「我々は自ら市を構築することを目指している。村の都市化実現は中国の農村が推進している都市化に向けた有効な方法。我々の真の願いは村民が都市部の人々と同じような生活を送ること」と語った。
李書記は取材に応じた際、西辛庄が「市」になるというのは、行政レベル上での「市」ではなく、村レベルでの「市」であり、▽公務員が存在しない▽行政機構もない‐‐などの特徴があることを一貫して強調。「市」になったとしても「自分が農村支部の書記であることには何の変化もない」とした。
李書記は、西辛庄は現在、「都市」が備えているべき一定の条件をすでに満たしていると見ている。例えば、同村には172世帯しか住んでいないものの、幼稚園や学校、高齢者ホーム、病院、工場、スーパー、ホテル、レストラン、太陽光発電式の街灯などを有しており、さらに村民たちは水や電気、ガスなどを無料で使うことができる。また村の中には20社以上の企業があり、総生産額は10億元(約120億円)以上に達している。村民以外にも他の地域から来た8千人以上が働いており、2011年の平均年収は2万6千元(約32万円)だった。
李書記の計画では、「西辛庄市」が実現すれば、人口6‐10万人規模の「市」になる。そして西辛庄村の付近のコミュニティには数万人、ひいては数十万人が住み、近くの工場で働き、都市と同じような生活を楽しむことができる。(編集KN)
「人民網日本語版」より
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