中国最大手のポータルサイト「百度」の検索アクセス数で集計したランキングは、中国芸能界の全体の動きが分かる結果を示しています。

　これから公開される最新作の期待度ランキング中国映画のトップ3は以下のとおり：

　3位、イケメン揃いの時代劇アクション『忠烈楊家将（ようかしょう～Saving General Yang～）』。『楊家将（ようかしょう）』とは、中国北宋時代の将軍一家＝楊一族の活躍と悲劇を描いた古典文学です。中国では京劇の定番でもありますし、ドラマや映画として何度も映像化されてきており、老若男女問わず幅広く知られています。このたび4月4日に公開される最新作では、台湾のアイドルグループ飛輪海（フェールンハイ）の元メンバー・呉尊（ウー・ズン）や台湾版F４の1人・周渝民（ヴィック・チョウ）をはじめ、香港からは鄭伊健（イーキン・チェン）、大陸からは于波（ユー・ボー）などイケメン俳優7人が楊家の7兄弟を演じることでも大きな話題を呼んでおり、女性ファンが大興奮する作品になっています。また、これは「キラーウルフ（原題：白髪魔女伝）」シリーズなどで知られる于仁泰（ロニー・ユー）監督が、「SPIRIT（原題：霍元甲）」以来7年ぶりに送り出す最新作で、特殊効果の処理に1年も費やしたという映画だけに、リアルなアクション・シーンと映像美が期待できるでしょう。

　2位、陳可辛（ピーター・チャン）監督の最新コメディ『中国合伙人（American Dreams in China）』。『ラヴソング（原題：甜蜜蜜）』（1997）や『ウィンター・ソング（原題：如果・愛）』（2005）、『ウォーロード/男たちの誓い（原題：投名状）』（2007）などで知られる香港の人気監督、陳可辛（ピーター・チャン）の約2年ぶりの新作は、1980年代中国の改革開放を背景に、自ら運命を切り開こうと英語学校を設立した3人の若者の奮闘振りを描いたサクセスストーリーです。若者役に抜擢されたのは、大陸の人気俳優の3人：黄暁明（ホァン・シャオミン）、鄧超（ダン・チャオ）と佟大為（トン・ダーウェイ）です。公開は4月16日で、５月のゴールデンウィークも近いので、好成績への期待も高まっています。

　1位、人気女優・趙薇（ヴィッキー・チャオ）の監督デビュー作『致我們終将逝去的青春（So Young）』。今最も期待される新作は4月26日に公開される人気女優・趙薇（ヴィッキー・チャオ）の初監督作品。趙薇（ヴィッキー・チャオ）は中国安徽省出身で、1998年、デビュー早々に主演を務めた時代劇ドラマ『還珠姫〜プリンセスのつくりかた〜（原題：還珠格々）』が大ブレイクし、彼女も一夜にして国民的スターになりました。あまりにも良いスタートだったので、ヴィッキーは女優として立て続けに話題作に抜擢され、当時、章子怡（チャン・ツィイー）、徐静蕾（シュー・ジンレイ）、周迅（ジュウ・シュン）の3人と並んで「四大若手女優」と、もてはやされました。シンガポールの実業家と結婚して2010年に女の子を出産した趙薇（ヴィッキー・チャオ）は近年、女優としてはローペースで作品を発表していますが、今年は監督として力強い「カムバック」を果たそうとしています。この作品は辛夷塢（シン・イウ）さんの同名小説を映像化したもので、お互いにすれ違う男女3人を中心にした青春恋愛ドラマに仕上がっています。プロデューサーとして、「ロアン・リンユィ 阮玲玉（91年）」などで知られる香港の映画監督・関錦鵬（スタンリー・クワン）を迎えており、キャストには、韓国の人気男性グループ・スーパージュニアの元メンバーの韓庚（ハンギョン）と台湾の若手俳優・趙又廷（マーク・チャオ）を起用しています。

　自らの青春時代と重ね、思いいれも多いといわれる趙薇（ヴィッキー・チャオ）の初監督映画、いったいどんな作品になるのか、本当に楽しみですね。（ミン・イヒョウ）