映画『鴻門宴(鴻門の会)』
11月29日、楚漢戦争を描いた映画・『鴻門宴(鴻門の会)』を皮切りに、2011年の年末映画商戦が遂に幕開けとなりました。これから来年の旧正月にかけて新作の中国映画だけでも30本が相次いで上映され、お正月映画の話題で持ちきりになりそうです。
この中で、最も注目されている新作は、徐克(ツイ・ハーク)監督の3Dカンフー大作『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』と張芸謀(チャン・イーモウ)監督の1年ぶりとなる注目作『金陵十三釵(The Flowers of War)』。この2つの作品は、今月16日に同時公開ということで、2大監督のガチンコ対決から目が離せませんね。
徐克(ツイ・ハーク)監督の『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』
張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『金陵十三釵(The Flowers of War)』
毎年年末になると、お正月映画の熱いバトルが繰り広げられます。中国の、お正月映画といえば、『非誠勿擾(狙った恋の落とし方。)』『唐山大地震』などのヒットを叩き出した馮小剛(フォン・シャオガン)監督が真っ先に頭に浮かびますが、今年の年末は残念ながら"お休み"を宣言しています。さらに、昨年『譲子弾飛(仮:弾丸を飛ばせ)』と『趙氏孤児』で年末を盛り上げてくれた姜文(チァン・ウェン)監督と陳凱歌(チェン・カイコー)監督も"欠席状態"ということで、なんだか寂しく感じる人が多いかもしれません。
さて、今年の年末商戦に新たに豪華な顔ぶれが加わりました。中華圏屈指の名監督・徐克(ツイ・ハーク)と張芸謀(チャン・イーモウ)です。
まずは、徐克(ツイ・ハーク)監督の3Dカンフー大作『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』。"3D"に"カンフー"というだけで、十分注目を集めています。この作品は、19年前に徐克(ツイ・ハーク)監督が手がけた名作『新龍門客桟(ドラゴン・イン)』の「セルフ・リメイク」。今回は3Dの要素を取り入れたので、より斬新な『新龍門客桟(ドラゴン・イン)』に仕上がるのは間違いありません。主演は李連傑(ジェット・リー)、周迅(ジョウ・シュン)、陳坤(チェン・クン)、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、李宇春(クリス・リー)など第1線で活躍中の役者が勢ぞろいしています。制作陣には、米『アバター』の撮影チームを起用したほか、武術指導(殺陣)には元彬、美術には奚仲文などの錚々たる名前が上がっています。3500万ドルで制作されたこの映画、不評続きの中国産3D映画の新境地を切り開けるのか期待が高まっているところです。
一方、カンフーの巨匠の"挑戦"を受けて立つのは、張芸謀(チャン・イーモウ)監督の新作『金陵十三釵(The Flowers of War)』。こちらは、徐克(ツイ・ハーク)監督の作品とはうって変わって、主役にハリウッドの人気俳優クリスチャン・ベールを起用したほか、多くの新人女優を大抜擢したそうです。『金陵十三釵』は、女性たちの視点から戦争を深く掘り下げるチャン・イーモウ色の強いヒューマンドラマです。その制作費は、6億元(約72億円)と、チャン・イーモウ作品の中で、投資規模が最も大きい作品となっています。原作は1937年の南京を舞台に抗日戦争の乱世を生き抜く人々の姿を描いた厳歌苓の小説『金陵』ですが、脚色により70%以上の内容が改められたほど原作とは一味違う作品になっています。また、今年の米アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリスチャン・ベールの出演で、この作品の話題性がより一層高まっています。
徐克(ツイ・ハーク)監督の『龍門飛甲(Flying Swords of Dragon Gate)』と張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『金陵十三釵(The Flowers of War)』、この2つの作品は、今月16日に同時公開ということで、いったいどんな作品なのか、早速映画館でチェックしたいですね。(ミン・イヒョウ)
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