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ナビゲーター黄競
今週末はバレンタインですね。今回の中国メロディーは中国で「情人節 (恋人の日)」と呼ばれるバレンタインデーにまつわる音楽を楽しみましょう。
花より男子
中国のバレンタインデーは女性から男性へチョコレートを送る日本のバレンタインデーとは異なり、男性から女性へバラを贈るのが一般的です。この日になると、ほぼすべての女性は彼氏や夫からバラの花をもらうことを期待します。女性は花をもらうことよりも、恋人の心の中で自分が大切にされていることを確認したいのでしょう。
さて日本の作品が原作で、中国でヒットした恋愛ドラマと言えば、神尾葉子の人気マンガ「花より男子」が思い浮かびます。この作品は2001年に中国台湾で「流星花園(りゅうせいはなぞの)」の題名でテレビドラマ化され、高い人気を得ました。主人公・貧乏少女つくしのいじめに負けず、雑草のように頑張る姿と名門の子弟道明寺司の真摯な愛情を追求する純粋さに多くの中国人が心を打たれました。「つくしと司のように、勇気をもって固定概念から開放され、自由に恋愛しよう」と当時多くの少年少女が夢を抱きました。また、ドラマの主題歌「流星雨」もその時代の美しい記憶としてファンの心の中に残っています。
ラヴソング
夢の中で君と出会い
その笑顔が僕の心に住みついた
君だよ
夢で会ったのは君
これは恋愛映画『ラヴソング(甜蜜蜜)』のテーマソング「ラヴソング(甜蜜蜜)」です。この映画は1996年香港で上映され、多くの映画ファンを感動させました。「見る人が笑ったり、泣いたり、また心が痛くなったりする素晴らしい映画」と評価されていますが、この映画、実は中国大陸ではまだ正式に上映されていませんでした。より多くの映画ファンにその魅力を伝えるため、「ラヴソング」は今年のバレンタインデー期間に大陸の映画館で上映されています。
1986年、青年が成功を夢見て大陸から香港の駅に降り立ちました。やがて、同じように大陸からやってきた女性と知り合います。二人はテレサ・テンが好きということで意気投合しましたが、やがて夢が違うなどの理由で別れてしまいます。別れてから10年後のある日のことです。二人は同じ店でテレサ・テン死去のニュースを見て、偶然の再会を果たします。苦労を重ね回り道をしながら、二人はやっと結ばれます。映画の中で最も印象的なのは、二人が古い自転車に乗りながら、繁華街を通る時、ヒロインが幸せそうに自転車の後ろに座り、脚を揺らしながら、テレサ・テンの唄「ラヴソング(甜蜜蜜)」を鼻歌で歌うシーンです。この時、若い二人は貧しいけれど、青春を謳歌し自由でした。主題歌「ラヴソング(甜蜜蜜)」はストーリーの進行に重要な役割を果たします。
永遠の愛
中国には「相愛容易相処難(男女が恋に落ちることは簡単だが、つきあっていくことは難しい)」という言葉があります。2011年のバレンタインデー映画「将愛進行到底(永遠の愛)」はこれをテーマにした恋愛映画です。
映画は学生時代に愛し合った男女2人の12年後の再会と恋を描きました。また、この1組のカップルの未来を異なる3つのストーリーとして描いた、非常に異色の映画です。映画の中で、愛し合うカップルは純粋な恋の夢のために、様々な困難を克服し、ようやく結ばれます。しかし、当時燃え上がった愛も、結局はごく普通の現実的な結婚生活に帰着するわけです。映画は、生活の現実と向き合うカップルの戸惑いと苦悩を充分に表しました。映画は「愛情をいかに永遠のものにするか」というテーマを提示しました。このテーマに対する明確な答えは示されません。皆さんはどう思いますか?映画の主題歌「因為愛情(愛があるから)」には、そのヒントが隠されています。「確かによく忘れてしまう、今もあなたを愛していることを。愛があるから簡単には傷つかない。だから全てが幸せに映る。」愛情も修行の一つで、愛情を信仰として守り、励んでこそ、永遠の愛を得ることができるのではないでしょうか。
番組の中でお送りした曲
1曲目~ 情非得以
この歌は「花より男子」の中国版「流星花園(りゅうせいはなぞの)」のオープニングです。
初めて見た君の姿が忘れられない
君の美しい瞳は僕の頭の中に
君の姿は僕の心に残っている
2曲目~ ラヴソング(甜蜜蜜)
映画「ラヴソング(甜蜜蜜)」の主題歌です。
君の笑顔はとても甘い
まるで春風にゆれる花のよう
一体どこで会ったのだろう
君の笑顔はとても懐かしい
でも、思い出せない
ああ 夢の中だ
3曲目~ 因為愛情(愛があるから)
フェイ・ウォンとイーソン・チャンが歌った映画「因為愛情(永遠の愛)」の主題歌です。
あなたに1枚昔のCDをあげる
あの頃の私たちの愛の歌をきいてみて
時々ふいに忘れてしまう
今もあなたを愛していることを
もうあんな曲は歌えない
聴くと顔が赤くなってしまうから
たしかによく忘れてしまう
今でもあなたを愛していることを
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