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水墨画のような景勝地、江西省の廬山

2009-06-01 13:18:44     cri    

 廬山は中国中部の江西省九江市にある有名な山です。廬山は揚子江下流地域の平原とハ陽湖という湖のほとりに聳え立っています。山が高く、谷が深い、ここは典型的な山岳気候で、夏の平均気温が22度ぐらいで、涼しくて避暑に格好の場所となっています。廬山は上海から900キロ離れていますが、交通手段が多く、非常に便利です。たとえば列車で上海から廬山まで10時間ぐらいです。夜行列車に乗って、一晩寝るとその翌日には水墨画みたいな景勝地、廬山につきます。

廬山の最も有名な観光スポットの一つは、三畳泉という大きな滝です。三畳泉は、廬山の第一の風景と呼ばれ、廬山にやってきて、これを見なければ、廬山に来た意味はないという言い方があります。春になると、この三畳泉は水が3段階に分かれて落ちてきます。落差は155メートルで、非常に壮大な風景です。そして、この3つに分かれた滝はそれぞれ特徴があり、特に、第三の滝は、水の粒がまるで真珠のように目の前に落ちてきます。初夏になると、水の量が増え、滝の音は雷のように聞こえます。ここで滝を見ていた観光客の王艶さんに感想を聞きました。

「この滝は、水量が多くて、綺麗ですね。また、廬山の険しさと壮大さなども見事で、観光客にも人気がありますね」

 廬山は一年中、四季の景色がそれぞれ綺麗です。1000年前の唐の時代では、詩人は廬山の風景を詩に詠みました。小雨が降り、桃が咲き誇るという春の風景は廬山で一番美しい季節だと知られています。廬山の風景の特徴について、廬山観光局の戴健副局長は、次のように紹介してくれました。

 「春の廬山は、描かれたばかりのつややかな水墨画のようです。3月か4月になると、湿気や雲が多く、雲は山の峰を纏って、峰は時には雲からのぞいたり、時には雲に隠れたりして、一種朦朧の美があります。春と初夏、廬山の見所は、植物園、錦綉谷、花径、三畳泉などです」

 廬山では、4月の下旬から春に入ります。唐の時代の詩人、白居易は友人と一緒に廬山に登り、香炉峰に着いて、大林寺に泊まりました。当時は、桃が咲き誇る時期で、白居易は桃の美しさに魅了され、その場で、詩を読みました。その内容は、中国語の原文で、「人間四月芳菲尽、山寺桃花始盛」、漢文訳すると、「人間(じんかん)四月、芳菲尽き、山寺の桃花始めて盛開す」。その頃、山の麓はもう初夏で、緑いっぱいですが、山の奥はまだ春で、桃の花が咲き誇る風景を見た詩人は驚いたといいます。

 1988年、廬山花径公園には、白居易草堂展示室が設置されました。公園に置かれている石の上に、花径という2文字が書かれています。これは、白居易が自ら書いた字だと言われています。観光客は、白居易を偲ぶため、よくこの公園にやってきます。観光客の陳坤さんに感想を聞きました。

 「大都市からここにやってくると、自然そのものの中にいるような気がしますね。桃の花が連なって咲いていて迫力があり、とても綺麗ですね」

 廬山は桃の種類が多いため、開花の時期がそれぞれ違います。花径公園では、3月から5月の初旬まで桃の開花が続きます。毎日およそ3000人の観光客がここにやってきて桃の花見をします。ここの公園は、古代の詩歌に描かれた雰囲気を作るため、浙江省、湖南省などの地域の碧桃、寿老人桃など10種類の貴重品種を植えています。これについて、花径公園の銭奕(エキ)飛主任は次のように紹介しました。

 「5月は、廬山の花が咲き誇る時期です。4月の初めからこの公園の桃の花が満開となり、花見客もいっぱいになります。去年11月には、福建省、湖南省の貴重品種をここに植え、今綺麗に咲いています」

 花径公園のほか、もう一つ有名な観光スポットがあります。それは、錦綉谷です。錦綉谷は長さ1.5キロの谷です。ここの崖に作られた簡易の階段を登りながら、景色を見るのは最高です。台湾からの観光客、王松栄さんは、感想を語ってくれました。

 「安徽省の黄山、山東省の泰山に登ったことがありますが、廬山の美しさはまた違います。廬山は、黄山のような険しさがなく、そして泰山の壮絶さもありませんが、廬山は秀麗、つまり優しさという特徴があります」

   

 廬山には動植物の種類が多く、森林の占める割合は76.6%となっています。ちなみに昆虫は2000種類、鳥類は170種類、野生動物は37種類です。廬山には面積300ヘクタールの植物園があり、3400種類の植物が植えられていますが、特にここの松の木とホトトギスの木が有名です。ホトトギスの種類は国内外の品種あわせて300種類以上となっています。

 廬山には薬草なども豊富です。植物の薬草園には、300種類があります。植物園の様子について、魏宗賢主任は、次のように紹介してくれました。

 「廬山植物園は、1934年開園してから今日まで75年の歴史があります。この植物園の特徴は3つあります。まず、松と柏類の植物が多いこと。世界の600種類のうち、ここには、およそ半分の247種類があります。第2は、ホトトギスの品種が多いこと。中国にはホトトギスの種類が600ぐらいあり、ここではその半分ぐらいを植えています。第3は、蕨(わらび)類の植物が多いこと。これは世界でも認められています」

 廬山の観光スポットはまたいろいろあります。ここは料理も美味しいだけではなく、廬山は茶の産地です。ここの雲霧茶は緑茶の一種で、とても美味しいです。緑茶が好きな方は雲霧茶をきっと気に入ると思います。

 皆さん、時間があれば、ぜひ江西省九江市の廬山を訪れください。(担当:任春生)

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