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スーパーウーマンの女性パワー(その二)

2013-02-25 15:41:26     cri    

 日本では、いつ頃女性首相が誕生しそうですか。こればかりは、先のことはわかりませんが、そろそろ気は熟しているような気はします。問題はそれに対応する女性がいるかどうかという事でしょうが、そういう意味ではトップの座を見据えて、どう育てるかというのが課題になります。あるいはなってみれば、それなりにこなすということかもしれません。これまでにも、箸にも棒にもかからないと言われた首相は結構多くて、女性だけハードルを高く見るのは男の発想かもしれませんね。では、中国の場合は?

 中国では難しそうですね。昔の男尊女卑の影響はもちろん、そのほか、いま中国では、男性の数は女性より遥かに多いのです。しかも、出生の割合から見ると、男性はまたどんどん増える傾向にあります。もう一つ、中国人の男性はほぼ政治に興味を持っているようです。男性が集まると、必ず政治の話題に触れますね。これに対し、女性は政治にあまり興味がないようです。

 でも、男尊女性の封建思想に根強く影響された中国では、ここ数年、ますます多くの優秀な女性は政界や経済界に入り、大きな役割を果しています。次のデータを見てみましょう。いま、中国で閣僚級クラスの政府高官のうち230人以上が女性で、全国600以上の都市には670人の女性の市長や副市長がいます。

 しかし、国連の規定によりますと、各国の議会では、女性議員の数は少なくとも30%を占めなければならないということですが、中国ではまだまだこの数値に達していませんね。また、残念なことに、中国政府のトップ指導層には、女性の姿はまだ少ないようですね。

 では、「なぜ中国で女性指導者が少ないのか」というアンケート調査に、5つの理由が挙げられました。順番としは、1、男女差別や社会偏見は依然深刻だ; 2、女性に対する教育が遅れている;3、女性のリーダーシップが弱い;4、家族からの支援が少ない;5、自ら指導者になりたいと思っている女性は少ない。

 特に、男女差別や社会偏見が依然深刻だというのはそうなのかもしれませんが、教育や、リーダーシップについては、今の若い女性では十分に持っているのでは。問題は自ら指導者になりたいと思っている女性は少ないという部分。組織の中で、上に立つという事は、ストレスと、忍耐と、いろいろな人や状況を受け入れる度量が必要。そういう覚悟をもって、未来を切り開いていく。いわば、捨て石になる覚悟の女性が多く出て、力をつけていく必要があるでしょうね。トップに立つまでの間の中間管理職というのはひたすら消耗することが多い。男の世界でも、その中から勝ち抜いて上まで駆け上がるパワーと能力を持った人はそう多くないので、そうした現実を見据えたうえで、戦いに挑む覚悟みたいなものも、必要なのかもしれませんね。

 何と言っても、21世紀には女性パワーは無視できませんね。世界では、女性指導者がどんどん増え、女性パワーの拡大はたぶん阻止できない傾向になると思います。では、女性パワー、その魅力は一体どこにあるのでしょうか。やはり、男にはない部分という事でしょう。剛ではなく柔。腕力ではなく、会話力。理想に走るのではなく、現実の上に立った判断というようなことでしょうか。

 では、専門家の意見を見て見ましょう。21世紀の世界、各国や各民族はより融合し合い、グローバルの歩みが進んでいます。一国の指導者にしても、企業のリーダーにしても、柔軟性がとても重要です。男性に比べ、これは女性の長所ですから。特に、現実をしっかり受け入れたうえで、対応していく力というのは女性には強いですね。21世紀の世界、「交渉」「協議」「対話」はキーワードになっているようですね。コミュニケーションの柔軟性と言えば、女性は男性より優れていると思います。

 また、女性パワーは優しいパワー、つまり「親近感」とも言えます。女性ならではの「親近感」は社会や世界に安定と平和をもたらし、重要な政治カードかもしれませんね。例えば、これまで女性リーダーが多く現われた地区は北欧で、平和、安定、福祉や教育レベルが高く、国民の素養が高いなどの特徴があります。女性リーダーの数は社会文明度のモノサシにもなりますね。また、男性の素養の鏡にもなります。平和と安定のために女性リーダーを大歓迎。

 でも、一言いえば男の社会はしんどいことも多いようです。日本では相変わらず、男は死ぬまで仕事にしがみついているが女性はアルバイトや派遣社員をしながら、海外に行ったり、男性よりもはるかに自由な生き方を享受している人たちもいます。今、女性が持っている、居心地の良さというのもあると思う。自分たちの持っている、有利な部分というのも、大切にする知恵も必要かもしれません。男性と女性、物事の考え方や発想法など、そもそも違いますね。それぞれの特長があります。どっちが強いかどっちが弱いのではなく、お互いに尊重し合い、バランスよく協力しながら生きていけば、世界はより美しくなるでしょう。(おわり 2月25日オンエア『イキイキ中国』より)

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