中国工業情報化部はこのほど、「レアアース業界参入条件」を発表し、生産規模・生産技術・エネルギー消費等の面から同業界の規範化を行いました。これを受け、国内の20％のレアアース生産能力が淘汰される見通しです。中国証券報が伝えました。

　同情報を受け、レアアース磁石関連株が高騰し、6日の取り引き終了時点で平均5.63ポイント高を記録し、同日平均の1.04％ポイント高を大きく上回っています。

・基準未達は淘汰の対象に

　同条件によりますと、レアアース資源を採掘する場合、採掘許可証と安全生産許可証を取得する必要があります。資源企業は許可された開発利用プラン・採掘プランを順守し採掘を実施します。なお、無免許の採掘、未許可の範囲での採掘、環境を損ね資源を浪費する採掘技術の使用は禁じられます。また、レアアース鉱山の開発・冶金・精製に関する新規・改築・拡張プロジェクトは、上述の参入条件をが満たされなかった場合、関連審査部門はプロジェクトの実施を許可しないとなっています。

・20％の生産能力が淘汰

　中国工業情報化部レアアース弁公室の賈銀松主任は取材に応じた際に、「レアアース企業の参入のハードルを高くすることで、業界内の負の競争を防ぐことができ、かつ同業界全体の生産・経営品質を高めることができる。今回の措置により、全国の約20％の生産能力が淘汰されるだろう」と語りました。

　中国工業情報化部が2010年末に実施した調査によりますと、中国には23社の資源企業、99社の冶金企業があり、このうち3分の1の資源企業、2分の1の冶金企業が、今回の基準を満たせない可能性があります。

　基準未達の企業について、同条件は「産業構造の改善・アップグレードの要求、国家産業政策の指導に基づき、立ち遅れた生産能力の淘汰、再編、技術改造等の手段を通じ、参入条件の規定を満たさなければならない」と定めています。

　同じ日に発表された「レアアース企業参入公告管理暫定方法」もまた、「同条件の基準を満たさない企業、関連資料に虚偽の記述を行った企業、監督・検査の受け入れを拒んだ企業、深刻な安全生産事故・環境汚染事故の生じた企業、環境関連法に著しく違反した企業、新規定により経営資格を取り消されたレアアース企業は、改善による合格から2年後、参入を再申請できる」と明記しています。（人民網から）