中国外務省の洪磊報道官は29日、北京で開かれた定例記者会見で、米日首脳が共同記者会見で述べた内容に対して「釣魚島などの島嶼は昔から中国の領土である。いかなる人がどのような言動をしてもこの事実を変えることはできない。中国政府と国民は自国の主権と領土を強く守っていく」という立場を表明しました。

　洪報道官はその中で、「アメリカは責任ある態度をとり、『領有権問題について特定の立場を取らない』との約束を守り、誤ったシグナルを発することを止め、地域の平和と安定に建設的な役割を果たしてほしい」と強調しました。

　また、米日首脳会談で改定された新しい米日防衛協力の指針（ガイドライン）について、洪報道官は「米日同盟は冷戦時代に形成したもので、両国は他国の利益およびアジア太平洋地域の平和と安定を侵害しないことを確保する責任を負うべきだ」という考えを表明しました。

　アメリカのオバマ大統領は現地時間28日、ワシントンで日本の安倍晋三首相と行った首脳会談の後の共同記者会見で、「米日安全保障条約」が釣魚島をはじめ、日本が統治するすべての地域に適用されるという考えを改めて示した上で、「中国が南海島嶼で行っている建設に強い関心を寄せている」と話していました。（万）