中国の習近平国家主席は7日、人民大会堂で北京を訪問したベトナムの最高指導者、グエン・フー・チョン共産党書記長と会談しました。

　習主席は両国が広範囲な共通の利益を持っており、友好協力関係が主流となっていることを強調し、「両国は2016年から2020年の両党協力計画を着実に実施すべきだ。中国としてベトナム側が21世紀海上シルクロードの建設プロジェクトに参加することを歓迎する。また、ベトナムとともに双方の協力指導委員会のメカニズムを生かし、両国の全面的な戦略パートナー関係の行動計画を実施し、インフラ施設協力作業グループと金融協力作業グループを設立していきたい。そして、両国軍隊の交流を深め、安全と法律施行分野での協力を深め、相手国に駐在する機関、企業、職員の安全を確保する。さらに、報道、文化、教育、医療、観光など各分野における交流と地方の協力を強めていく方針だ」と話しました。

　一方でグエン・フー・チョン書記長は「現在、両国は互恵協力を強め、相違点を適切に対処し、平和で安定した環境をともに作り上げていかなくてはならない状況にある。ベトナム側として、両国指導者の相互訪問を行い、相互信頼を強めることを期待している。各分野における協力メカニズムを十分に生かし、外交、国防、法律施行、安全協力を強化すべきだ。両国の貿易・投資協力を深め、国境貿易の往来とクロスボーダー経済協力区の建設を推し進める必要がある。ベトナムは21世紀海上シルクロードの建設プロジェクトへの参加を積極的に検討し、中国と農業、製造業、インフラ施設、コネクティビティ（ネットワークの連結）などの分野における協力を期待し、科学技術、衛生、教育、文化、環境保護、観光などの分野およびメディア、青年、地方間の交流と協力をしていきたい」と期待を寄せました。

　両首脳は海上での相違点をコントロールし、南海の平和と安定をともに維持していくという認識で意見が一致しています。

　会談後、両首脳は『中国共産党とベトナム共産党協力計画（2016―2020）』、及び金融、インフラ施設、文化、司法、税務、平和維持などの分野における協力文書の調印式に出席した後、第15回中国・ベトナム青年友好イベントに参加しました。（殷、高橋敬）