日本の和楽器ユニット「WASABI」が5日、北京・世紀劇場で初の中国公演を行いました。日本文化庁「東アジア文化交流使」プロジェクトの一環として、国際交流基金、北京日本文化センターの主催で行われました。
津軽三味線・吉田健一、尺八・元永拓、箏・市川慎、太鼓&鳴物・美鵬直三郎の4人が伝統楽器を使いながらも、現代人の耳に違和感なく届く斬新な音色で観客を魅了しました。12曲を演奏した後、鳴り響くアンコールの拍手に応じて3曲を演奏しフィナーレとなりました。
尺八の元永さんは子どもの頃、9年間台北とシンガポールで暮らしていた経験があり、今回のMCはすべて元永さんが中国語でこなしました。観客の鳴りやまぬ拍手に対して、中国語で「我愛北京」と大きな声で答えました。
1600人を収容できる会場は観客で埋まりました。「尺八も三味線も文学作品に良く出てくるので知ってはいるものの、音色を聞いたのは初めてで、新鮮に感じた」、「文化の旅に出て素敵な時間を過ごした。静けさに包まれたお寺の境内を散策したかのような気分になれた」などと中国人観客が感想を聞かせてくれました。
また特別ゲストとして、中国人の筝奏者・サンカさん(本名・葉美辰陽)がコラボをしました。
「コラボしてきたバンドの中で、WASABIが音に対して一番厳しいと思った。また、共演した私にもステージの前方に来させてもらって、一緒に並んで観客に挨拶をしたという礼儀正しさにも驚いた。楽しく共演できた。伝統楽器を使って、今の時代のリズムに合った音楽を奏でたことが、今の中国の伝統音楽に一番求められていることでもある。たいへん勉強になった」とマイクを向けられてこう答えました。
WASABIの皆さんは公演終了後、「中国の民族楽器とのコラボを通して色々勉強し、これからの演奏に変化をつけたいと思う。若い力で、アジア全体で伝統楽器を盛り上げていきたい」と満足した笑みを浮かべました。
「WASABI」は津軽三味線ユニットの吉田兄弟の兄・良一郎さんの呼びかけにより、4人で構成されたバンドです。学校公演のプロジェクトとして活動を始め、これまでに2枚のアルバムをリリースしました。「WASABI」の「WA」は「和」、「SABI」は歌のサビの部分を意味する音から取っているということです。
なお、中国公演の次の開催地は上海です。 国際・交流へ
時間:1月8日20:00~
場所:上海浅水湾文化芸術センター(普陀区宜昌路179号)
(王小燕)
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