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 習主席の新年挨拶 家族的な語りで好感度増

2015-01-02 14:48:36     cri    

 中国の習近平国家主席は12月31日夜、中国国際放送局、中央人民ラジオ局と中央テレビで新年の挨拶を述べました。毎年恒例ですが、例年と違って以下のような特徴が見られます。

習主席の書斎が話題に!

○プライベート写真

 習主席の新年の挨拶が放送されてから、初めて公開された書斎が大きな話題となっています。中でも、本棚に飾られた写真のうち、習主席のプライベート写真が注目を集めています。

右側2段目の本棚にある写真は習主席が軍服を身に纏った若い頃の写真です。なかなかのイケメンですね。

 

 

 集合写真もたくさんあります。子供たちと一緒の写真は2013年の児童デーを前に習主席が北京市少年宮を訪れた時の写真で、もう一枚は2014年3月にドイツを訪問した際に中国とドイツの青少年サッカー友好試合を観戦した時の写真です。

 

 解放軍の兵士たちと一緒に撮った写真もあります。一枚は2013年4月に三亜駐在の海軍部隊を視察した時の写真で、もう一枚は2014年1月に初めて07式軍服を着て零下10度の厳寒の中、内蒙古阿爾山で国境を守る兵士たちに陣中見舞いをした時の写真です。

 少数民族の人々と一緒に撮った写真もあります。2013年11月に湖南省西部のトゥチャ族・ミャオ族自治州などの貧困地区を視察した時の写真です。

 

○カラーフォルダー

 習主席の机にはカラーのフォルダーが数冊置かれています。赤、青、ブラウン、白…。いったい何が入っているのでしょうか。一国の最高指導者として、習主席は毎日数えきれないほどの書類を読みます。これらのフォルダーに入っている書類もほんの一部なのでしょう。主席が休む暇もなく頑張っていらっしゃるというのが写真から伝わってきますね!

 

○愛読書

 習主席が去年の1月にロシアのソチでメディアの取材を受けた際、趣味について「毎日の読書が私のライフスタイルになっている」と語りました。書斎の本棚に置かれた本はきっと習主席の愛読書でしょう。写真の後ろに写る長編歴史書『群書治要』は特に目立ちます。

 『群書治要』は唐の時代、太宗李世民が4人の大臣に委ねて、それまでの中国3000年の歴史の中で描かれた数万巻の著作から抜粋して編纂された国を治めるための指導書です。賢明な君主の統治成功例もあれば、教訓とすべく愚かな皇帝の失敗例も描かれています。李世民は先人の知恵が詰まったこの本を読んで「貞観の治」という繁栄の時代を築きました。

 そのほか、主席の本棚には『鄧小平文選』や習主席の自著『習近平 国政運営を語る』もありますね。

○家族的な語りかけ

 約10分間に及ぶ新年の挨拶では、分かりにくい古語や四字成語を一切使うことなく、話し言葉で日常的な口調で話しています。特に、挨拶の冒頭は「月日が経つのは早いもの」と述べ、家族が雑談する時に使う言葉で始まりました。

 挨拶には、過ぎ去った1年の活動、新年の計画などが盛り込まれ、一般の国民が知りたいこと、聞きたいことが中心になっています。

○ネット用語の活用

 インターネットやSNSで流行りだしたネット用語が、習主席の新年挨拶に取り入れられるていたことに、少し驚かされました。習主席が新年の挨拶で2014年のネット用語を使った文脈は以下のとおり。

 "为了做好这些工作,我们的各级干部也是蛮拼的。当然,没有人民支持,这些工作是难以做好的,我要为我们伟大的人民点赞。"

 「これらの仕事を全うするために、各級の幹部たちは一生懸命頑張っています。 もちろん、人民の支持がなければ、これらの仕事を全うすることは難しいです。私はわれわれの偉大な人民を称えたいと思っています。 」

 "蛮拼的"は、非常に努力している、かなりがんばっていると言う意味です。"点賛"は、SNSでの投稿に対して賛意や共感を示す「いいね」の中国語です。 習主席は"蛮拼的"、および"点賛"を用いることによって、中国の国民が一生懸命に頑張っている精神に感動を覚え、高く評価していることを表しています。

 

○最多使用頻度の言葉:人民、改革、腐敗取締り

 1400字余りの挨拶には、「人民」が11回、「改革」が6回も使われました。2014年は、改革の全面的深化を推進する元年となり、国民の利益に密接に関わる一連の重要な改革措置が打ち出されました。2015年は、改革の全面的深化を推進する鍵となる年であり、成否は国民の期待と希望に関わっています。「改革の全面的深化を推進する指導グループ」のリーダーを務める習主席は2014年の末に、難関を乗り越え、改革の全面的深化を推進する決意と自信を改めて表明しました。

 また、2014年に最も人々に注目された「腐敗取締り」も、挨拶で3回使われました。習主席は「腐敗取り締まりを引き続き強化する」とし、「中国共産党が指導する社会主義国家においては、腐敗分子は見つけしだい1人1人調べて処罰しなければならない」と強調し、腐敗の取り締まりを今年も続けることを宣言しました。

○最も感動的な言葉:消息不明機の同胞を忘れてはいない

 2014年を振り返ると、中国人は悲しい出来事も経験しました。マレーシア航空のMH370便が消息を絶ち、150人余りの同胞が行方不明になっていることや雲南省で発生した魯甸地震により、600人余りが被災したことなどです。一家団欒であるべき年の瀬に、これらの不幸な人々とその家族のことを、習主席は忘れていません。習主席は挨拶の中で、消息を絶ったマレーシア航空機の乗客家族に、「われわれは彼らのことを忘れておらず、引き続きあらゆる手段を尽くして、彼らを見つけるまで努力し続ける」と述べました。また、地震でなくなった人の遺族に、「われわれは彼らを偲び、その親族たちが安定した生活を送るよう願っている」と切に語りました。

 「月日が経つのは早いもの」で、すでに新しい年、2015年を迎えています。一般の国民にとっては、国策や方針などが分かりづらい部分があるかもしれません。しかし、習主席の新年の挨拶から最も素朴な願いを読み取れるのです。それは、「国家の発展と人民の生活を年々向上させる」ことであり、「あらゆる人々を飢えと寒さの苦しみから救い出し、あらゆる家族を戦火の脅威から解放し、あらゆる子供が平和な日差しの下、すくすくと成長できる環境を作る」ことなのです。(ZHL、Keiko Lin,高橋敬))暮らし・経済へ

 

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