日本の構造設計者・新谷眞人氏と建築家・隈研吾氏による合同講演会が17日、北京工業大学芸術設計学院で行われました。両氏は「新しい建築空間と構造の仕組み」と「建築のディテール」をテーマにそれぞれ講演を行った後、一緒に登壇して聴講者からの質問に答えました。また、新谷眞人氏の中国での初めての個展も同学院視覚芸術館で同時に開かれました。
建築界で世界的に名の知られている新谷氏と隈氏は、この7月に開館した四川省成都市にある「新津・知美術館」のプロジェクトでコラボしました。両氏が中国の大学で初めて行った合同講演会には、同大学の在学生や卒業生を始め、約千人が聴講にやって来ました。
講演会終了後には、聴講者らの暖かい拍手の中、両氏は同大学芸術設計学院の孫大力院長から「特別招聘客員教授」の招聘状を受け取りました。
(写真左)左から趙航学部長、孫大力院長、隈研吾氏 (写真右)孫大力院長(左)、新谷眞人氏(右)
翌18日午前、新谷眞人氏は同大学環境設計学部の教師や学生代表との座談会に出席し、建築設計の教育に関する問題について討論しました。新谷氏は、紙カップと白紙を持ち出して、構造力学のポイントを解説したほか、北京工業大学と新谷氏が教べんをとっていた早稲田大学との学術交流と協力の可能性についても話し合いました。
同18日午後には、環境設計学部景観設計コースの在学生によるプロジェクト設計案の中間発表が行われ、その後の口述試験で、新谷氏はプロジェクトの発注先や中央美術学院建築学院の崔鵬飛教授と共に審査員を務め、学生たちにプロとしての意見を伝えるなど"熱血指導"を行いました。
今回の一連の交流イベントは、北京工業大学芸術設計学院環境設計学部長の趙航副教授と中国稲門建築会の趙旭博士の共同企画により開かれたものです。趙学部長によりますと、同大学は国際的視野を持ち、協同的かつ学際的な知識を有す複合型人材の育成を目指しており、世界各国の人々との交流に力を入れているということです。なお、日本人建築家関連では、これまでに建築家でプロダクトデザイナーの黒川雅之氏による講演会や交流会も行われました。(王小燕)
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