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安倍首相、集団的自衛権の行使解禁で海外出兵を図る

2014-05-13 15:23:53     cri    
 日本の安倍晋三首相はこのほど憲法改正の第一歩とされる集団的自衛権の行使を議事日程に組み入れました。さらに、アメリカのオバマ大統領が訪日期間中、日本の集団的自衛権の解禁について「歓迎と支持の意」を表しました。日米軍事同盟が世界情勢の変化に伴い、新しい発展を見せ、「アメリカ依頼体制」から集団的自衛権の行使による「双方向義務体制」へと変わりつつあるとみられています。日本は日米同盟を頼りにしながら海外への軍事進出を図り、いわゆる「正常国家」になる戦略を打ち出しました。これは世界に大きな脅威をもたらす危ないシグナルだと言えるでしょう。

 こうした日本の集団的自衛権を解禁しようとする動きについて、中国社会科学院日本研究所の呂耀東研究員は署名入りの文章を発表しました。

 同盟国のアメリカの許可を得た安倍首相は「政府は集団的自衛権の解禁のため自衛隊の活動範囲への制限はしない」と明らかにしました。さらに、ヨーロッパ諸国からの理解と支持を求めるため、安倍首相はヨーロッパを歴訪しました。6日、ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)理事会で安倍首相は演説し、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使解禁を求める決意を示したうえ、「中国の対外姿勢・軍事行動は日本を含む国際社会の懸念事項だ」と訴え、NATOとの協力拡大を企んでいます。

 また、9日、安倍首相は自民党の石破茂幹事長と話し合った際、「憲法解釈変更による集団的自衛権の行使解禁を進める」と指示し、「秋の臨時国会が開かれる前に、連立政権の公明党の了解を得た後閣議決定する」との考えを示しました。

 安倍首相が2012年12月に再び首相の座に着いて以来、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使解禁を再三に亘って表明し、さらに自衛隊の海外進出を求めるため、いわゆる「積極的平和主義」を打ち出しています。一方では、靖国神社を参拝したり、第二次世界大戦後の国際秩序に挑発して周辺諸国や国際社会からの批判を招き、他方では独断して集団的自衛権の行使を求めようとしています。その目的は主に3つあるとみられます。

 第一に、集団的自衛権の行使は憲法改正の前奏曲で、安倍氏は首相就任中、いずれも「強国論」を打ち出して憲法改正を図り、敗戦国のイメージを払拭し、日本が「自立・自信の国」だと唱えています。

 第二に、安倍政権が集団的自衛権の行使解禁によって自衛隊が海外での武力行使が出来るように条件を作りだします。

 第三に、安倍政権が集団的自衛権の行使によって中国に対抗し中国の平和発展を抑制しようとしています。安倍首相は国会での所信表明演説で、中国の東海防空識別圏設定や海洋権益の保護活動を非難し、「中国脅威論」を盛り上げ、日本と安全関連のある国々を極力煽って集団的自衛権を行使し、中国の平和的発展をけん制し、アジア太平洋地域の安全環境を悪化させようとしています。

 何はともあれ、安倍政権が集団的自衛権の行使解禁を求めるその裏に明らかな政治的訴求があり、その目的は第二次世界大戦中、他国を侵略したことによって失った国の対外職能を回復し、国連憲章の「敵国条項」を廃除し、最終的に集団的自衛権の行使によって軍隊と交戦権を持ついわゆる「正常国家」となり、また政治と軍事大国となろうとすることにあるということです。(作者:中国社会科学院日本研究所 呂耀東  05/13 Lin、Kokusei)

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