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日本の新藤義孝総務大臣をはじめ、政治家約150人が靖国神社を参拝したことについて、北京を訪問している日本の歴史学者、粟屋憲太郎さんはCRIの記者に対し、靖国神社の歴史観を批判し、参拝は「政教分離の原則に相反するもの」だと訴えています。
粟屋さんは「日本は、政治が右向きの中で、これだけ多くの国会議員が靖国神社を参拝したということは、たいへん残念なことだ。参拝する行為は、日本国憲法で規定している政教分離の政策に相反している」と話しています。
日本現代史の専門家で、東京裁判の研究で知られる粟屋さんは「日本がサンフランシスコ講和条約で、東京裁判の判決を受諾している以上、A級戦犯を神として祀ることはまったくおかしいことだ」と指摘しています。
また、「靖国神社にある遊就館を見れば、大東亜戦争肯定論であることがわかる。参拝により、戦争に含まれている国家犯罪などの問題を隠し、その正当化を図ろうとしているのが、靖国神社の歴史観である。そのような場所に現職の大臣までが参拝しているとは、全くどうかしていると思う」と憤慨しました。
さらに粟屋さんは、1945年6月にフィリピンのルソン島で戦死した父親を例に挙げ、「家族に何も相談なく、靖国神社が父を祭神にした。それを撤回してくれと言っても、取り下げようとしない。そういう形で祀られた戦死者も多い」と話し、政教分離の原則からも「戦争犠牲者の哀悼は無宗教の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行うべきで、長い目から見れば、国は新しい追悼施設を作るべきだ」と主張しています。
日本では22日、日本の新藤義孝総務大臣や超党派の政治家でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーら約150人が春の例大祭が行われている靖国神社を参拝しました。(王小燕) 国際・交流へ
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