中国国務院の汪洋副首相は22日、『人民日報』で中国の開放型経済の新たなシステムに関する文章を発表しました。文章では、「中国の改革は、直面する課題に屈することなく挑戦し、深化させる時期に入った。更に高いレベルの対外開放を通して国内のシステム改革を更に推し進め、中国経済の長期的な発展に新たな『開放ボーナス期』を構築するべきだ」としました。

　「開放型経済の新システムの構築」と題した文章は、中国の対外開放が直面している新たな情勢を全面的に分析し、「改革の全面深化に関する若干の重要問題についての中国共産党中央の決定」の開放型経済における新たなシステムへの実施を紹介したほか、今後の国際経済協力及び競争における、新たな優位の形成などについても触れました。

　文章では、「現在グローバル経済の原動力が大きく変化する中、区域経済の協力が活発化し、グローバル経済においてアジアが著しく発展している。中国の総合国力が増加するに連れ、気候変動、人民元の為替、市場開放などの問題で先進国の中国に対する要求は高くなっている。外部の中国に対する認識と、中国の実状に違いが生じ、中国の国際経済協力への参加に複雑な影響をもたらしている」と指摘しています。

　文章では、「中国は自由貿易区の建設を加速させる。中国は引き続き多方面貿易システムでグローバル貿易の発展における主導地位を維持し、自由貿易区戦略をいち早く実施して、周辺国家との貿易を基礎とし、グローバルに向けた高いレベルの自由貿易区ネットワークを構築させる。また、内陸と沿海地域の開発を推し進め、業界の管理システムを改革する」としました。（劉叡、丹羽）