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 日本の工学院大学孔子学院 創立5周年式典開催

2013-11-06 12:53:38     cri    


工学院大学孔子学院創立5周年記念式典

 日本の工学院大学孔子学院の創立5周年を祝う記念式典が4日東京で開催されました。工学院大学孔子学院理事長の水野明哲工学院大学学長と西園寺一晃学院長の他、孔子学院本部の胡志平副総幹事、北京航空航天大学の陶智副学長をはじめ、中国大使館や東京都日中友好協会など中日両国各界の代表が出席しました。

 孔子学院は中国語や中国文化を世界に普及することを目的とした教育機関で、現在118の国と地域に970カ所を超える学院・学堂が設置されています。工学院大学孔子学院は2008年に北京航空航天大学と共同で、日本国内では11番目、工科系大学では初めて開設されました。


北京航空航天大学歌舞団公演

 学院設立の経緯について李順剛副学院長は、「工学院大学孔子学院の設立には、いくつかの要素がある。まず当時の日本では、工科系大学の孔子学院がなかった。これは特徴的なものだと言える。次に、長年中日友好事業に貢献してきた西園寺一晃先生に学院長に就いてもらったこと。これも、我が孔子学院を成功に導いた大きな要因の一つだ。さらにもう1つは、北京航空航天大学と工学院大学の協調と協力も大変見事なものだった」と述べました。

 同学院は設立以来、「中国をまるごと体験」をキャッチフレーズに中国語や中国文化講座を開講するほか、友好交流イベントも数多く実施してきました。これについて李副学長は、「語学講座で中国語を普及することがこの学院の最も重要な役目だが、その他、二胡や水墨画など中国の伝統的な文化に関する講座もある。さらにもう1つ重要なのは、全面的かつ客観的で正確な情報を伝えるため、今日の中国事情に関する講座も設けている」と紹介しました。


西園寺一晃学院長

 同学院は、受講生のニーズに応じて、入門クラスから上級クラスまでのほか、会話や翻訳、受験対策など10数種の語学講座コースが設けられています。その中には、「親子で中国語」、「テレサテンの歌講座」、「おもてなしの中国語会話」などといったユニークな名前のものもあります。

 学院で講師を務めて2年目になる馬暁恵先生は、「我が校の講座は、主に社会人を対象としていて、サラリーマンなどが多い。受講生たちはほとんどが趣味や仕事上の必要で自主的に来ているからみんな学習意欲が高い。私が担当するクラスには小学校5、6年の子供もいるし、60代、70代のお年寄りもいる」と話しました。

 語学講座の他に、学院では書道や二胡、漢詩など中国文化を紹介する色とりどりの講座もあります。中国茶、特にプーアル茶の研究に25年間も携わってきた井上菜津子先生は「中国茶の楽しみ方」という講座を担当しています。4日に行われた記念式典の会場では中国茶をサービスするコーナーも設けられ、井上先生自ら茶芸の腕前を披露して、来場者に中国茶の魅力を堪能してもらいました。


学院活動展示コーナー


中国茶体験コーナー

 「外から来る人が多いから、ちょっといつもの中国語など他の講座とは違うと思う。中国茶の楽しみだから、和気あいあいと飲んで、しゃべってという感じだ。少しでも中国茶を好きになっていただけたら嬉しい」と井上先生は話していました。

 開校以来5年の間に様々な文化交流活動も行われ、総参加者数は延べ2万人に達しています。今年になって工学院大学の学生の中国語教育も始まり、学院の年間受講者数は5年前の数十人規模から1000人規模まで拡大しました。今後の活動計画について李副学院長は次のように述べています。

 「今後も我が学院の全面的な発展を図っていきたい。例えば、我が校の受講生に本国で放送された中国のニュース番組やドキュメンタリー、映画などを見てもらうため、今、映像データバンクの作成を計画している。その後では、孔子学院文庫を作ることも考えている。語学教材だけではなく、ノーベル文学賞受賞作家・莫言氏の全集など、中国の現代文学を代表する小説なども入れる。日本の若者や学生達にこれらの作品にぜひ触れてもらいたい」

 記念式典の後、西園寺一晃学院長が中国国際放送局東京支局記者のインタビューに応じました。

 ――工学院大学孔子学院の設立の契機について

 工学系の人たちは今までずっと欧米を見てきた。欧米は進んでいるから、遅れたアジアはあまり見てこなかった。しかし、最近になって、工学系の分野でもやはりアジア、特に中国の発展が注目されるようになり、これからアジアの人々、特に中国といい関係を作っていかなければいけないということがきっかけになった。

 ――工学院大学孔子学院の特徴と言えば

 それぞれの孔子学院はそれぞれの特徴を持っている。目的は同じでも、やり方は千差万別。我が孔子学院の特徴というと、1つは「デパート型孔子学院」、つまり「なんでもあり」ということだ。硬いものや柔らかいものから、音楽もあるしカラオケもある。と同時に、歴史や政治、文化など様々なものを同時にやっている。うちのキャッチフレーズは、「中国をまるごと理解しよう」ということだ。

 ――一番人気のある授業は

 とても人気があるのは、全く逆の2つのものだ。1つは、政治や経済にあまり関係のない、中国の楽器とか歌、文化といったもの。その一方、中国の政治や経済を取り上げた講座もまた人気がある。つまり、いろんな報道がされているが、一体中国の政治や経済がどうなっているのか、皆さんはすごい関心を持っている。この両極端のものが同時に人気があるのは大変面白いことだ。

 ――5年前の目標は達成できたのか

 それは道半ばだ。我が学院の場所はとてもいいところにある。新宿駅から歩いて4、5分の距離だが、新宿駅というのはいろんな電車やバスが入っていて1日の利用者数は250万人。こういう非常にいい立地条件の中にあるので、もっともっと受講生を増やさなければいけない。そういう意味でまだまだ足りない。日本語には「食わず嫌い」という言葉がある。食べてもいないのに、それが嫌いだと。中国の文化に実際に触れる、あるいは中国の人と話をすることによって、自分が思ってきたのと違ったという人がずいぶん多い。これはマスメディアの報道がいかによくないかという現れでもある。やはり中国に対し認識上の誤解と偏見を持っている人がたくさんいる。その人たちも実際に中国に触れたら、逆に好きになる、親しみを持つ人が多い。我々の活動に参加して、中国を嫌いになる人はほとんどいない。

 ――創立5周年という節目で、今後の孔子学院の発展について一言

 「とにかく中国の文化に触れてください、中国の人と親しく友達になってください」というメッセージを、我々は常に言い続けている。いろんな活動を通じて、そのためのきっかけを作っていきたい。だから、中国の方をお招きする一方で、こちらからも中国に出ていくという相互交流にもっと力を入れていきたい。

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