エジプト大統領府の29日の声明によりますと、エジプト暫定政府国際関係担当のエルバラダイ副大統領は、28日夜カイロ入りしたEU・欧州連合のアシュトン外務・安全保障政策上級代表とこの日会談を行い、エジプトの現在の政治的危機をいかに終結させるか話し合ったということです。

　エルバラダイ副大統領は席上、「エジプト当局は危機の平和的解決を全力で追求している最中だ。いかなる解決案も法の権威と国家機構の枠組み内にあることが条件だ」と述べた上で、軍の打ち出したロードマップにあらゆる政治勢力を組み入れることが非常に重要だと訴えました。

　アシュトン上級代表は滞在期間中、エジプト暫定政権のマンスール大統領、シシ第1副首相兼国防相、ファハミ外相、エジプト第2のイスラム政党のヌール党など政治勢力の代表とも会談しました。

　今回はこの2週間でアシュトン上級代表の2回目のエジプト訪問です。エジプト暫定大統領の政治顧問であるヘガジ氏は、「アシュトン上級代表はエジプトの国内問題に介入するために訪問したのではない。暫定政府は日増しに緊迫化するエジプト情勢の緩和に向けたEUの努力を称賛する」と語りました。（Yan、大野） 国際・交流へ