ここ数年、中国の既製服製造業では労働力コストが低いことを理由に生産拠点を東南アジアへ移転する動きが出ています。それに伴い一部のアパレル関連産業も東南アジア地域へ移転することを考えています。
カンボジアの中国語新聞の広告にはアパレル関連企業の求人広告が多く掲載されているほか、首都・プノンペン郊外では、中国語で賃貸や不動産販売を宣伝するケースが増えています。
中国のアパレル企業が移転先にカンボジアを選ぶ背景にはカンボジアの月給の最低基準は80ドルで労働力コストが低く抑えられるほか、作業場の賃貸コストも中国の5分の1ほどで済むという事情があります。またカンボジアで生産した製品はEUに輸出する場合、免税の優遇政策を受けられます。
タイ服装製造業者協会の責任者によりますと、「中国の既製服の輸出が世界の既製服輸出に占める割合は35%でトップだ。全ての東南アジア諸国が占める割合は約10%から12%しかない」と述べました。
中国繊維製品輸出入商会の江輝会長は現在の状況について「東南アジアに移転した注文の一部は、欧米ブランドの製造業者が直接、中国から移したもので、一部は中国企業が欧米ブランドの注文を受けた後、東南アジアで工場を借りたり、地元のアパレル企業の株式を購入して製造したものだ」と紹介しました。(玉華、吉野)暮らし・経済へ
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