中国自動車工業協会によりますと、2012年中国の自動車の生産量と販売台数はそれぞれ1927万台と1930万台に上り、4年連続世界トップの座を占めています。そのうち、輸出台数が100万台を突破し、前年同期比29.7%増の105.6万台に達しました。ブラジル、ロシアを代表とする新興国が主要な輸出先となっています。一方、中国はまだ自動車製造大国ではなく、輸出も初歩段階にあり、核心的な競争力を高めることにより、さらに輸出のレベルを上げることが求められています。
中国の自動車輸出は比較的遅く1950年代末に始まりました。2001年にWTOに加盟してから、輸出は急速な成長段階に入りました。
中国自動車工業協会の師建華副秘書長は「2002年には2.8万台だった輸出台数は、2007年には61.4万台となった。主な輸出先は主にアジア、アフリカ、ラテンアメリカの発展途上国だった。例えば2000年に中国の自動車が初めてアルジェリア市場に進出したが、以来両国の自動車貿易は急速な発展ぶりを見せている。今では中国の30余りの企業がアルジェリアへ輸出し、乗用車、トラック、ミニバンなどの車種をカバーしている」と述べました。
WTO加盟後の10数年で中国の自動車輸出の製品構成、ターゲット市場、輸出形態、アフターサービスなども向上しています。一部の国産メーカーは海外に工場を建て、秩序立ったサービス網を構築しています。しかし、世界の自動車大手と中国企業にはまだ大きな差があります。
中国自動車工業協会の董揚秘書長は「輸出は非常に重要であり、中国自動車産業発展の大きな要素である。自主ブランドの生産量と販売量は共に1000万台以上に達したが、輸出が占める割合は10%に過ぎず、先進国には遥かに及ばない」と述べました。
現在、中国自動車企業には総合管理能力の低下、グローバル人材の不足、均質化や無秩序な競争など様々な問題を抱えています。
今後の自動車輸出について、師建華副秘書長は「世界の自動車市場はまだまだ潜在力がある。発展途上国には安定した市場ニーズがある。わが国の輸出は生産量の5%しか占めておらず、まだまだ伸びる余地がある」と述べました。
一方、一部の中国企業も輸出について明るい見通しを持っています。中国最大のバスブランド、アモイの金龍客車は去年、前年より25%多い2万台近くを輸出しました。
厦門金竜聯合汽車工業有限公司グループの芦慧華副社長は「弊社の車はすでに日本と韓国のメーカに取って代わり、発展途上国で認められている。今後はヨーロッパ、アメリカのブランドに取って代わり、欧米市場で発展することが最終的な目標だ」と述べ、今後の輸出拡大に意欲を見せました。
中国リポート、今日は2012年中国自動車の輸出状況についてお伝えしました。(ooeiei、吉野)
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