シリアのアサド大統領は6日、全国に向けて演説し、シリア危機を政治的手段で解決するために包括的な国民対話を行うことを提案しました。
演説は約1時間行われ、アサド大統領は反体制派を支持する国々に対し、反体制派への資金や武器提供の停止を約束するよう求めました。また、国内の各派に対して、難民が早期に故郷に戻れるよう停戦を呼びかけました。さらに、包括的な国民対話を実施することやシリアの政治的未来図を描いた国民憲章を制定し、これを国民投票で承認すること、総選挙を行ってシリア国民を代表する政府を樹立することなどを提案しました。その上で、アサド大統領は「シリア政府は海外勢力に操られる反体制派と対話することはない」と述べ、一部の国に承認されている反体制派「シリア国民連合」との協議を拒否する姿勢を示しました。
一方、これに対しアメリカ国務省のヌーランド報道官は6日、「アサド大統領の提案は現実離れしており、権力にしがみつくための企みでしかなく、ブラヒミ国連・アラブ連盟合同特別代表の努力を破壊するものだ」と批判しました。さらに、「アサド大統領は最早正当性を失った。今の衝突を政治的に解決し、政権移行を実現するために辞任しなければならない」と改めて米国の立場を主張しました。(鵬、大野) 国際・交流へ
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