中国とEU・欧州連合のエネルギー協力を話し合う第8回中国EUエネルギー協力会議が6日、上海万博のベルギー・EU館で始まりました。中国の万鋼科学技術相と欧州委員会のエッティンガー・エネルギー担当委員は、エネルギー分野、特にクリーンエネルギーをめぐる協力の強化に意欲を示しました。
中国EUエネルギー協力会議は1994年から2年か3年に一度の割合で、中国とEUが持ち回りで開催してきました。今回はおよそ200人が参加しており、2日間の日程で再生可能なエネルギー、送電システムの知能化、化石燃料の代わりとなる代替燃料という3つの議題をめぐって討論が行われています。
6日に行われた開会式で、中国の万鋼科学技術相が挨拶し、「中国とEUは世界で最も経済的影響力があり、エネルギー政策や産業協力、科学技術の交流などに関するメカニズムが整備されている。気候変動に対応するため、双方はクリーンエネルギーの開発と利用を共に推進する責任がある」と強調しました。また、次のように述べています。
「中国とEUが年に1度開催している首脳会合が1998年に始まってから、エネルギー協力は重要な議題とされてきた。ここ数年、双方はエネルギーの利用に関する研修センターを設立するなど様々な協力プロジェクトを行ってきた。双方の協力は定期的なものとなり、多様化する勢いも見せている」
2009年、中国は世界で最大のエネルギー生産国、かつ2番目に大きいエネルギー消費国となりました。エネルギー消費のうち、石炭は全体の70%を占めています。また、電力の80%が火力発電によるものであり、こうした状態はこれから長期にわたって続くものとされています。これについて万鋼科学技術相は「エネルギー消費のこのような構成は中国の省エネ・排出削減に大きな課題となっているが、中国はヨーロッパの経験を学びたい」と述べました。さらに、次のように話しました。
「EUは化石燃料や新エネルギーの技術の面で優れている。特に風力、太陽エネルギー、海洋エネルギーをはじめとする再生可能なエネルギー、および新エネルギーの利用はかなりの規模に達している。それに二酸化炭素の回収、貯蔵については、世界各国に模範を示している」
これに対して、欧州委員会のエッティンガー・エネルギー担当委員は協力を強化して、科学技術を推進することでエネルギーの安全を確保することを強調しました。また、「我々はこれまでに何度も経済危機を経験し、その度に勝ち抜いてきたが、エネルギーと気候の危機を乗り越えるためには、今から投資を拡大するしかない。新エネルギー戦略を実施するためのコストが負担できないという人もいるが、今から行動しなければ、未来そのものを負担できないことになると思う。エネルギーの安全を守り、競争力を保つためには、科学技術を進歩させていく以外、方法はない」と述べました。(翻訳:鵬)
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