中国の国政助言機関・全国政治協商会議の今年の年次総会が3日、北京で開幕しました。これから10日間にわたり、野党に当たる8つの民主党派が、与党・中国共産党とともに国の政治をめぐって話し合いを行います。民主党派はこれまで、政治の協商や民主的監督などに積極的かつ真剣に取り組み、国の政治でますます重要な役割を果たしています。
中国の民主党派は中国国民党革命委員会、中国民主同盟、中国民主建国会、中国民主促進会、中国致公党、中国農工民主党、九三学社、台湾民主自治同盟など8つあります。これらの民主党派は昨年、政府に積極的に助言を提出し、金融危機対応策に貢献しました。中国人民政治協商会議全国委員会、いわゆる全国政治協商会議提案委員会の王瑞祥副主任によりますと、昨年、民主党派が提出した提案は重点的提案のおよそ3分の1を占めました。その内容は金融危機対策や民生、民族・宗教関係、腐敗取締りなど多くの分野に及ぶもので、中国共産党の政策制定の参考になっているということです。
民主党派は、新中国が建国された1949年から政治協商会議を通じて政治に参加してきました。その取り組みについて、中国の政党制度の専門家で中央社会主義学院の袁廷華教授は、次のように説明しています。
「民主党派は、政治協商会議を構成する重要なメンバーであり、その会議を通じて政党間の協力を表している。主に、政治協商会議では党派別に発言して提案を出すほか、民主的な監督のために視察や調査、検査なども行っている」
民主党派の提案の多くは国の重要な政策や方針、法律および地方の重要な事業に集中しています。多くの提案は採用され、さらにこれら提案に基づいて関連の法律が制定されたこともあるということです。袁教授の話です。
「例えば、台湾独立、特に少しずつ進む、いわゆる"漸進式"の台湾独立を阻止するため、民主党派は『国家分裂防止法(反国家分裂法)』という法律を制定することを提案したが、採用された。これは台湾独立勢力を抑え、国の主権と統一を守る上で非常に重要な意義がある」
袁教授はまた、民主党派のメンバーは知識人が多いため、国の科学技術や教育、文化を推し進める面で大きな役割を果たしていると、このように述べています。
「1980年代半ば、民主党派の一部メンバーは中央政府に対して、世界の先端技術を常に追い求め、中国の戦略的ハイテクを推し進めることを提案した。中央政府はこの提案を重要視し、その年に戦略的ハイテク発展計画いわゆる『863計画』を立てた」
その「863計画」により、中国はバイオテクノロジーや宇宙、通信、エネルギーなどの技術開発で大きな進展を遂げ、一部の分野では世界のトップレベルに立っています。
今年の政治協商会議で、民主党派は低所得者向けの住宅建設や町づくり、中小企業への支援、社会保障制度のさらなる整備に注目し、提案を出す見通しです。(鵬)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |