「トヨタ自動車」は9日、新型「プリウス」のブレーキに不具合があった問題で国土交通省にハイブリッドカー4車種のリコールを届け出、10日、無償修理を開始しました。
リコールの対象となったのは、新型「プリウス」と、「SAI」、「レクサスHS250h」、「プリウス・プラグインハイブリッド」の4車種で、日本国内では22万3000台に上っています。
修理は、不具合の原因となったアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の動作を制御するコンピューター・プログラムを書き換えて、点検することです。
トヨタは「アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の制御ソフトに問題があり、構造的な欠陥はない」とし ましたが、顧客からの苦情が相次いでいる上、海外メディアも高い関心を寄せているため、リコールに踏み切っています。
2008年、トヨタは生産台数でアメリカのゼネラル・モーターズを抜き、世界一の自動車メーカーとなりました。
翌2009年、ゼネラル・モーターズとクライスラーはいずれも経営破綻しました。
貿易の保護主義が台頭している中、ゼネラル・モーターズの株およそ60%を保有しているアメリカ政府は、11月の中間選挙を視野に入れ、外国自動車メーカーにいっそうの圧力を加えるだろうと憂慮されています。
トヨタ自動車は昨年秋のフロアマット問題と今年1月のアクセルペダルの不具合ですでに合わせて810万台のリコールを実施しましたが、ブレーキ問題で国内でもリコールを開始し、対象車種もエコカーの代名詞である「プリウス」や、高級ブランドの「レクサス」にまで拡大しました。
信頼回復の道のりはまだ長いと言えると見られています。(ジョウ&村田)
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |