科学分野で中国の最高学術機構である中国科学院は27日、3人の外国人科学者に国際科学技術協力賞を授与しました。中国科学院は、「ここ数年間、経済の迅速な発展と科学レベルの躍進的な向上に伴い、中国と外国の科学分野での交流と協力が日増しに活発になっている。中国はより積極的な姿勢で国際協力に参加していく」としました。
中国科学院は、科学技術分野の交流と協力を推し進めた外国人科学者を表彰するため、2007年から国際科学技術協力賞を設けています。27日の受賞者を含めて、すでに8人の外国人科学者がこの賞を受賞しました。今年は、ドイツのバーナ氏、アメリカのレーベン氏、フランスのボネット氏の3人が受賞しました。
ドイツのバーナ氏は、天体物理と宇宙学の分野で国際的にも有名な科学者です。これまでの30年間、バーナ氏はドイツと中国の協力の促進に尽力しており、中国の天体物理研究の進歩に重要な役割を果たしました。
バーナ氏は取材を受けた際、「私の多くの中国人の生徒は、天体物理、宇宙学に濃厚な興味を示した。私たちはよく協力して、この分野の多くの問題を解決し、すくなからぬ成果を挙げた。また、私と中国人パートナーは国際的な権威のある季刊誌に重要な論文を発表した。何人もの中国人がこの分野をリードする人物に成長した」と語りました。
アメリカのレーベン氏は、植物多様性研究において世界のリーダー的な存在です。彼が編集させた『中国植物誌』は世界で最も大きな植物相記録です。フランスのボネット氏は、現在、国際宇宙空間研究委員会の主席を努め、中国とヨーロッパ宇宙機関との協力を積極的に推し進め、中国の宇宙探査技術の向上に素晴らしい貢献をしました。
ここ数年、中国自然科学の最高学術機構として、中国科学院は、国際協力を拡大し、外国人科学者が中国で研究活動を行うことを奨励しています。去年だけで、延べ2万人が中国科学院と交流や協力を行い、多くの国際プロジェクトを共同で担当しました。科学院国際協力局の呂永龍氏は、国際協力について、「経済の発展と科学技術の進歩とともに、より多くの外国人科学者は中国科学院との協力を望んでいる。協力の形式は、科学者による交流、多国間のシンポジウム開催、共同で国際プロジェクトを担当することなど、様々だ。現在、整った国際協力システムができたといえる」と語りました。
中国にとって、科学技術の交流が盛んになっただけではなく、交流を通じて優秀な人材が育ちました。
中国科学院は、今後も引き続き全分野で、ハイレベルかつ実務的な国際協力を進化させようとしています。中国科学院の白春礼副院長は、今後の計画について、「まずは、人材交流のシステムを作ること。次は、重大な国際協力プロジェクトの企画と組織を強化し、戦略的な協力プロジェクトを実施することだ」と語りました。(翻訳:李軼豪)
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