第19回世界経済フォーラムのアフリカ会議が10日、南アフリカのケープタウンで開かれました。世界金融危機が広がっている現在、会議に参加した各方面は、危機による影響を余り受けていない中国がアフリカの発展のために何ができるのか、注目を集めています。会議の開幕式の記者会見で、中国の銀行家は、「新植民主義論」に反論しました。
世界銀行のオコンジョ・イウェアラ専務理事は開幕式の記者会見で、「世界銀行は、中国のアフリカに対する投資を非常に歓迎し、中国との協力を期待している。このような協力を完全に透明な形で展開していくよう希望する。われわれは、中国の投資を支持している」と強調しました。
中国のアフリカに対する投資が絶えず増加し、その影響力も益々強まる一方、中国を知らない一部のアフリカの人々は西側のメディアに誘導され、中国の投資活動に懸念を示しています。記者会見で、ナイジェリアの記者はイウェアラ専務理事の発言の中の「透明性」という言葉を利用して、会議の副議長を務める中国工商銀行の姜建総裁に鋭い問題を投げかけました。この記者は、「中国のアフリカに対する投資について、私は世界銀行のイウェアラ専務理事の話を引用して、『透明性』に欠けていると言いたい。このような投資は常に新植民主義の台頭の表れとされている。これについて、姜建総裁の意見を伺いたい」と聞きました。
姜建総裁がこの問題に答えようとしたところ、かつてナイジェリアの外相と財政相を務めたイウェアラ専務理事が先にこう話しました。
「私が言った『透明性』という言葉には別の意味が含まれていないことに注意してください。世界銀行は、中国の投資活動にはあらゆる形の植民主義がなく、この地域の産業発展に有利だと思っている。この点について、私は強調したい」と語りました。
その後、姜建総裁は、ナイジェリアの記者の質問について詳しく説明したほか、中国の30年間にわたる改革開放の経験でアフリカ地域の現状と比べて、こう話しました。
「今回アフリカに来て、私はこのような質問を何度も聞いた。そのため、銀行家としての私の見解を聞いていただきたい。500年前、鄭和という中国人が、数百隻の船を率いて、アフリカを訪問したことがある。彼は、植民主義ではなく、アフリカにプレゼントを持ってきた。数十年前、中国は貧困に苦しんでいるにもかかわらず、アフリカに対する800項目余りの支援プロジェクトを実施した。アフリカと似たような発展の経験を持っているため、中国は終始一貫して、アフリカを最高の協力パートナーだと見做している。30年前、中国の改革開放が始まった時、あなたが言ったのと同じ疑問が上がった。改革開放の30年間、中国は65万社の外資系企業を誘致し、その投資額は合わせて9000億ドルに達した。この中でも、多くの人々があれこれと疑問を投げかけた。30年後、中国は強くなった。私が今思っていることは、アフリカも中国と同じ道を歩み、必ず成功を迎える日が来るでしょう」
(翻訳:洋 チェック:大澤)
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