連雲港市は黄海に面しています。その先は韓国、日本です。実はこの市と日本とのかかわりは、2200年以上も前にさかのぼるというのです。その交流の役割を担ったと言われる人の故里が郊外のカン楡県にあります。
秦の時代に医学、天文学に通じていた学者、徐福でした。日本は縄文から弥生時代にかけての時代です。始皇帝から不老長寿の薬を入手して欲しい、との命を受け向ったのが日本でした。このとき、3000人の若者を連れ、技術者を伴っていました。しかし、徐福は中国に戻ることはありませんでした。しかし、彼は日本に多くの技術を伝え、発展の礎を築きました。
この徐福伝説は九州から青森まで各地に残り、徐福を称える物語となっています。ところが近年、これは伝説ではなく、実在した人物ということがはっきりしたのです。その場所がカン楡県の徐阜村です。
ここには徐福像が立ち、日本の羽田孜元首相が書いた「日中友好始祖」の石碑も作られました。付近は茶畑で、今年、徐福を称えるお寺も660万元を投入してこの村に移されました。秦、漢の時代の風格を残しています。
この落成を記念する文化祭りが10月26日に開幕します。羽田元首相や日本の徐福研究者も大勢来ることになっています。(記者:吉田 董燕華)
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