国際放送局日本語部の傅穎主任は、長島さんをしのび、「長島敬一さんは、私たちの良きリスナーでした。彼は、中国の貧困地域の教育事業を援助したいと、常々考えておられたようです。『貧困地域に学校を建ててあげられないか』と、長島さんから相談を受け、私たちも協力させてもらい、2000年、河北省に小学校が完成しました。開校6周年の記念式典が今年7月に行われたのですが、長島さんは日本の友達を連れて、一緒に中国を訪問されていました。でも、帰国してまもなく、亡くなられてしまったんです・・・。長島さんにお会いするのが、あれが最後になるとは、思いもしませんでした・・・」と語っています。
スリランカの津波被害。国際放送局シンハラ語部では、津波被災地の学校に、図書の寄贈を行いました。寄贈式には、多くの人が出席しました。シンハラ語部の王暁東主任は、当時を振り返り、「シンハラ語放送開始30周年ということもあり、もともとスリランカを訪問する予定だったんですよ。でもその矢先に、津波が起きたんです。私たちは、被災地のリスナーを援助するため、局内で募金活動を行いました。放送局を代表して、リスナー協会に渡そうと考えたんです。その後、スリランカを訪れ、大型チャリティーイベントを行いました。イベントで集まったお金で本を買い、特に被害が大きい地域の5つの学校に寄贈させてもらいました」と話しています。
電波を通して、愛は伝わっていくのです。
英語放送の『リスナー・ガーデン』という番組。番組の中で、イギリスの女性リスナーとロシアの男性リスナー、そして学生たちが、世界を驚かせたベスラン学校占拠人質事件について話し合っています。
2004年9月。ロシア南部のベスラン市で起こった学校占拠事件は、人質となった子供たち300人余りが死亡する大惨事となりました。
この事件を受け、あるイギリスのリスナーが曲を作り、音源を私たちに送ってくれました。この曲は、番組でも紹介され、大きな反響を呼びました。
番組を担当していた王凌アナウンサーは、当時を振り返り、「この曲を、初めて番組で紹介したのは、9月3日のことでした。そしたら、それを聞いたロシアのリスナーの方が、『非常に感動したので、曲をまた流してほしい。この曲を作ったリスナーと交流したい』とおたよりをくれたんです。そこで、この『リスナー・ガーデン』という番組で、そのロシアのリスナーと、曲を作ったイギリスのリスナーを電話でつなぎ、交流してもらったとういうわけです。彼らは、人質事件について話し合ったり、子供たちのため、いかに美しい世界を作っていくか、意見交換したりしていました」と話しています。
中国国際放送局の庭には、桜の園があります。この桜は、私たちとリスナーのみなさんの、友情の証です。日本語部の傅穎主任は、「この桜は、長野県北京放送を聞く会の方々が植えてくださったんです。当時、桜の苗を中国に運ぶのは、かなり大変な作業だったようです。日本の国の花、桜が、中国の大地ですくすくと育っています。まさに、両国の友情を象徴しているのではないでしょうか」と語っています。
もうひとつ、放送局の敷地内には、「中韓友好の林」もあります。韓国語部の朱正善主任は、「2005年は、韓国語放送開始55周年に当たる年でした。韓国から、リスナー代表団の方々が放送局に来てくださり、韓国語部のスタッフと一緒にこれらの木を植えたんです。代表団の団長を務めていたのは、韓国初の中国駐在大使、クオン・ビョンヒョン(権丙鉉)さんでした。クオン大使は、『中国国際放送局の韓国語放送は、韓国でかなりの影響力を持っている。中韓両国の友情が、この木々のように育ってくれるよう希望する』とおっしゃっていました」と話しています。
こうしたエピソードは、語りつくせないほど、まだまだたくさんあるのです。そのひとつひとつが、深い友情を物語っています。
リスナーの中には、中国国際放送局のことを、家族や友人のように感じてくれている人も多いようです。
今年65回目の誕生日を迎えた中国国際放送局。世界各地から、お祝いのメッセージが届けられました。
まずは、アフリカ・ガボン共和国のボンゴ大統領からのメッセージです。
「中国国際放送局、65回目の誕生日、おめでとうございます。放送分野で、中国とのより深い協力が展開されていくことを希望しています」
つづいて、ベトナム社会主義共和国のチャン・メンルァット中国駐在大使からのメッセージです。
「中国国際放送局が、転機を迎えより大きく発展していくよう、永遠に中国と世界の友情の架け橋になるようお祈りしています。また、それによって、中国とベトナムの友好関係が一層促進されるよう希望しています」
モロッコのリスナー・ブティナンさんです。
「中国国際放送局開局65周年にあたり、貴局が、より大きく発展していくようお祈りしています」
タミル語放送・リスナー協会のセルバン会長です。
「世界各地に、タミル語放送のリスナーがいます。これからも我々は、中国国際放送局の発展に引き続き貢献していきたいと思っています」
日本のリスナー・高橋幸枝さんです。
「12月3日、北京放送日本語部放送開始65周年(中国国際放送局開局65周年)です。おめでとうございます。これからも、よろしくお願いいたします。貴局のますますの発展を心からお祈りしております」 1 2
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