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中国外交の「破」と「立」

2016-04-27 15:25:49     cri    
 2015年の中国外交は「終日乾乾」(終日積極果敢に物事を推進していくこと)だったと言える。意気盛んで、大国、周辺国、発展途上国、多国間の各レベルで全面的に広く活動し、「三破」を実現した。(文:王義桅・中国人民大学国際問題研究所所長、国家発展・戦略研究院研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 第1に、束縛の打破。世界経済の成長に対する中国の平均貢献は3割近くで、米国の2倍だ。中国は「自らの問題の解決が世界に対する最大の貢献」とのロジックを固守せず、外交上旧来の束縛を積極的に打破した。2015年の中国外交は発奮して有為であり、内外の連動、陸海の呼応を実現すると同時に、安全と発展という二大目標を追求した。

 第2に、封じ込めの打破。米国はアジア太平洋回帰について、中国を狙ったものではないとしきりに言うが、中国を排除したTPP交渉の突破口を開こうとしていること、および南中国海問題で絶えず行動を起こしていることから、中国としては封じ込められるという感覚を取り除きがたい。中国は対外関係を全面的に格上げした。すでに67カ国、5つの国際組織と包括的・戦略的パートナーシップを構築し、英国とは21世紀のグローバル包括的・戦略的パートナーシップを構築したうえ黄金時代を切り開いた。対欧州外交は2015年中国外交のハイライトとなった。

 第3に、旧秩序の打破。中国が設立を提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、国際金融ガバナンス体制変革の大きな幕を建設的に開いた。57カ国の創設メンバーという幸先の良いスタートは、中国の役割を世界が積極的に肯定していることの証拠となった。

 「三破」と同時に、中国外交は「三立」を実現している。

 第1に、意見を立てる。中国は運命共同体をいう国際道義の高みを掲げ、世界のために意見を立てている。習近平国家主席は第2回烏鎮世界インターネット大会の基調演説で「インターネットは人類共通の郷里であり、サイバー空間は人類共通の活動空間だ。サイバー空間の前途命運は世界各国が共同で掌握するべきだ」と指摘した。これはサイバーガバナンス面での中国の発言力を確立するものだ。

 第2に、手柄を立てる。グローバル・ガバナンスの中国プラン。中国は「一帯一路」(1ベルト、1ロード)を提唱するとともに、今年の博鰲(ボアオ)フォーラム期間に「ビジョンと行動」を発表し、国際・地域協力展開の「ゴング」を鳴らした。国際生産能力・設備協力、高速鉄道、原子力、通信など、中国は競争の激しい国際市場で次々に受注した。中国の打ち出したアフリカ支援の重大措置およびアフリカのエボラ出血熱対策支援は大いに称賛された。中国などの調停努力の下、イラン核問題は全面的合意にいたり、世界の核不拡散プロセスを力強く推進した。中国は橋渡しと紐帯の役割を演じてCOP21を成功に導いた。世界反ファシズム戦争ならびに中国人民抗日戦争勝利70周年を記念して中国は大規模な軍事パレードを実施。49カ国の政界要人が出席し、五大陸から受閲部隊が参加し、第2次大戦の勝利の成果を守った。

 第3に、徳を立てる。グローバル・ガバナンスの中国の理念。2015年に中国は中国の夢の世界的意義を積極的に明らかにし、中国の夢と素晴らしい生活を求める他の各国の人々の夢が通じ合うように努力して、幅広い共鳴を呼んだ。中国は中米の新型の大国関係、新型の国際関係を提唱し、協力・ウィンウィンを国際政治の主旋律にした。習主席は国連で開発サミット、女性サミットを開催し、多くの代表が参加し、称賛を得た。中国の平和・安全・外交理念およびサイバーガバナンス観への国際社会の賛同も増えている。

 2015年の中国外交は構想を練る年であり、早期収穫の年でもあった。世界の公共財に対する日増しに高まるニーズと後れた供給能力との矛盾が、中国外交が「破」と「立」との間で多くの成果を得る後押しとなった。2016年、中国の特色ある大国外交はさらに発奮して意気込むものとなり、期待される。AIIBの発足を出発点に、G20杭州サミットの主催および「一帯一路」の全面実施を象徴に、2016年、中国は発展の黄金期を迎える。「人民網日本語版」

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